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勉強会以降、私なりにこれからのことを考えた。
あの時感じた殺意は弔さんに対するものだけではなかったはずだ。
感知こそできないものの、きっとあの場にいた私とトゥワイスさんにも殺意を向けられていただろう。
荼毘さんの仮説は当たっていたのだ。
まさかヒーローに私たちを殺す気があるとは思わなかったが、それはプロヒーロー全体の共通認識なのかホークス個人の考えなのかは定かでない。
ともかく早いうちにこの事は荼毘さんに報告するとして、私はもう一つ自身の提案をしたいと思っていた。
「…どうですか？荼毘さんにとっても悪い話ではないと思います」
先日のホークスの様子とともに私の対抗策を説明し終え一息つき、荼毘さんの反応を伺った。
口元に手をやり荼毘さんはまだ答えを出す事なく考え込んでいる。
「確かに現状よりリスクは伴うと思います。でもこのまま奴らが手を打つのを待ち続ける事が私にはどうしてもできません」
この作戦通りに動くならいま荼毘さんと私の2人だけで共有している情報を連合のみんなにも知らせなければいけない。
みんなの口の固さは信用しているがそれでも人の口に戸は立てられない、リスクはゼロじゃない。
「でもこれなら荼毘さんは自由に動けるようになりますから、調べ物も今より捗ると思います」
そして何より、
「…このままでは恐らくトゥワイスさんは奴に嵌められます。仲間を誰一人失わないためには今動くしかありません」
冷静に利点と不利点を挙げながら説得すると、荼毘さんはようやくゆっくりと口を開いた。
「俺の邪魔をしないなら構わねぇ」
軽い口調でそう言ってのけられ、私は思わず拍子抜けして肩の力が緩んだ。
やはりこの人はどこまでも自身の利益を第一に考えているらしくリスクがそこまで大きくないことと、何より自分が自由に動けることを重要視したようだ。
「で、解放軍は見捨てるのか？」
「私の仲間は連合だけです」
「ハッ…！冷てぇなぁ！」
なんとでも言ってくれ。
よく言うだろう、敵を欺くにはまず味方からと。
私が守りたいと思うのは連合だけだ。
解放軍がこの先どうなろうが知ったことではない。
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作者名：さかさま | 作成日時：2022年4月20日 22時
