【ヒロアカ】死柄木弔の忠犬５ (ページ5)

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『敵連合！その首魁！ここまで好きにさせてしまったこと誠に遺憾であります！』

「政治家！…忘れてた」

トゥワイスさんたちが先導する道を進んでいるとまたしても横道から選挙カーが現れた。
弔さんをタワーへ導くのが最優先としてもこの花畑の個性は厄介なのでここで食い止めたいところだ。
これだけトゥワイスさんがいれば弔さんはタワーに辿り着けるはず、となるとここは私が残って花畑を始末するしかない。

「…スピナーさん？」

そう思って選挙カーの前に向き直ろうとすると、そこにはすでにナイフを構えたスピナーさんの背中があった。

「バフ掛けは俺が足止めする！死柄木連れてタワーへ急げ！」

そういうことならと先を急ぐ死柄木さんとは反対に私は躊躇してしまった。
そんな私に気づいたのかすぐにスピナーさんは声を張り上げる。

「この先も幹部級の奴がいるかもしんねぇ！俺より強いお前の方がこの先役に立つ！」

「でも…」

「守るんだろ！！」

「っ…！」

仲間にここまで言われて信じない方が罰当たりだと思った。
トゥワイスさんも何人かスピナーさんの方で足止めしてくれるようだし、ここは信じて任せるべきだ。

「…健闘を祈ります！」

すぐに弔さんの背中を追って駆け出した。
信じる、けど心配することくらいは許してほしい。
この街の中で荼毘さんもトガちゃんもミスターもそれぞれがどこかで戦っている。
どうか誰かひとりでも欠けることがありませんように。
　
　
　