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「おじゃまします…」
普通こういうのって家に入る前に言うものだけど、黒霧さんのワープで直接室内に着いてしまったので仕方がない。
ここはバーから少し離れた場所にあって、死柄木さん自身もいつも黒霧さんのワープでバーと行き来しているらしい。
私はいま死柄木さんの自宅におじゃましている。
「そっち廊下で風呂とトイレあるから」
部屋に帰ってくるなりそう言った死柄木さんは、デスクの前にあるゲーミングチェアに座ってデスクトップPCをいじり始めた。
男の人の部屋なんて初めて入った。
どんな部屋かと思ったけど普通のワンルーム。脱いだと思われる服が床に落ちていたり、空の2リットルペットボトルが並んでいたり。多少散らかっているけど物自体は少ないような気がする。棚に並んでいるのもほとんど本しかない。
意外と生活感のある部屋だけど、いかんせん暗い。証明器具は取り付けられてはいるけど明かりはデスクに並ぶ2つのモニターの光だけ。目悪くならないのかな、と思いながら落ち着かなくて部屋をうろうろ。
「本が多いですね、お好きなんですか？」
「まぁ…ほとんど先生がくれたから読んだだけ」
先生。前にも聞いた気がするけど、死柄木さんの育ての親的な人だろうか。
背表紙を眺めるがどれも難しそうな本ばかりだ。先生という人はきっと利発的な人なのだろう。
「黒霧が物揃えるまでは我慢しろ」
ここに来る前、黒霧さんが必要な物は近々揃えると言ってくれた。お言葉に甘えて色々とお願いしたけど、服や下着、日用品など必要最低限の物だけ。まだ未成年でお金も出していないのにあれこれ頼むのも気が引けてしまったからだ。
それにしてもまさか死柄木さんと同居生活が始まるなんて。
ここに来る前の死柄木さんの言葉を思い出して少し腹が立った。4つしか変わらないのにすぐガキって言う。別に死柄木さんとそういう関係になりたいわけじゃないし、伝える気もないけど。そもそも主従関係なのだから。
それでも私ばっかり意識してドキドキして、恋がこんなに厄介だなんて知らなかった。
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さかさま(プロフ) - まぶぴちょこさん» わー！とても嬉しいお言葉です！励みになります！ありがとうございます^^ (2021年12月29日 16時) (
レス) id: 24f9a11766 (このIDを非表示/違反報告)
まぶぴちょこ(プロフ) - この話めちゃくちゃ好きです！！続き楽しみにしています！更新頑張ってください！ (2021年12月29日 9時) (レス) @page45 id: 045921842f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかさま | 作成日時：2021年12月24日 17時
