Case44 ページ46
花瓶に入っていた水。
異様に暑かった室内。
「あんなに部屋が暑かったら、
氷も溶けちゃいそうだよね!」
「だぁかぁらぁ!んな当たり前ェなこと、わかってるっつーの!」
『横溝警部。
確か、花瓶には水が入ってたんですよね』
「え、あ、あぁ」
『これは仮定の話ですが、
もしもあの花瓶の中の片側だけに氷を大量に積み上げ、
落ちないギリギリの位置で棚においたとしたら、
時間が経ち、氷が溶ければバランスがくずれ、
勝手に花瓶が落ちる。
としたら、どうでしょう』
そうすると蘭ちゃんパパは、
大量の氷を何かに入れて運べば誰かが気がつくだろうと鼻で笑った。
「……いや、
手ぶらでも運べますよ」
蘭ちゃんパパに意見したのは、
安室さんだった。
「冷やし中華を作っていたとき、
3人ともテニスウェアのままでしたから。
男性のテニスウェアのズボンは、
ボールが入れられるようにポケットが大きめに作られてますし、
女性のテニスウェアもボールポケット付きのスカートは普通に売ってますからね」
(それは知らなかった)
またいらぬ雑学が増えた気がする。
「で、でもなぁ…たとえ花瓶を自動的に落とせたとしても…
遺体を扉のそばには運べねぇだろ?」
そう言われればそうだ。
床には引きずったような跡も残っていない。
そこで、コナンくんは、
「氷ってさー…ツルツル滑るよね?」
と、また当たり前のようなことをぼやいた。
「そっか!
遺体の下にあったラケットのそのまた下に、
氷を敷いて遺体を滑らせたとか!?」
「し、しかし、そうだとすれば
花瓶のように氷が溶けた水が床に残っているはずですし、
遺体のズボンも濡れているはずです」
園子ちゃんの推理は、とてもいい線をいっている。
しかし、横溝警部の話と照らし合わせれば、
少々難しい。
(けど、)
その氷が普通の氷でないとしたら。
『……ドライアイス、ならどうですかね』
「ドライ、アイス?」
『ドライアイスの成分は確か、二酸化炭素…そのため、消えてしまう』
「だがなぁ、ドライアイスは簡単には運べねぇぞ?
氷とは違って直接触れねぇし」
「確か、
石栗さんが昼食代わりに食べようとしていたアイスケーキ。
その中に、ドライアイスが数個、入っていたはずです」
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ソーダ愛す - ヤバい、面白すぎる...!個人的におジャ魔女とひょっこりはんがツボでしたww (12月13日 21時) (レス) @page49 id: 73c730aa71 (このIDを非表示/違反報告)
テトノ - 初めまして、とてもおもしろいです!!!はい、ひょっこりはんの所がとくにおもしろかったです (2022年4月10日 12時) (レス) @page44 id: 766cae026c (このIDを非表示/違反報告)
いつも楽しみに読んでます!更新頑張ってください! - ライ (2018年10月14日 9時) (レス) id: a0ae5a4b08 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 初めまして、面白いですヽ(*≧ω≦)ノパルクール出来る女子高生とかカッコいい!安室さん推しな感じも最高です♪ 正にドキドキハラハラな展開も良いです(*´艸`*)ひょっこりはんも笑いました(笑) (2018年6月13日 19時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
アオ - あおいさん» ありがとうございます!続編の方、読みました。教えていただき、本当にありがとうございました。 (2018年5月13日 8時) (レス) id: c480416726 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヤギとポン酢 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時:2018年4月7日 22時