サイドストーリー1 ページ5
魈side
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(望舒旅館に旅人たちへ忠告に行き、去った後の話)
「…………(考え事をしている)」
《魈に口答えする人間など少なかったもので、少し不機嫌ながらもあの女のことを考える魈》
(我の忠告の最中で口答えするなど……不敬だ。彼奴の名前を聞いておくべきだったな。覚えておけるのに)
(そう云えば、やけに我の腕を見ていたな。…只の人間の女が我の穢れに気づくものか…？)
A「……………」(無言で魈の目の前に現れる)
「っ！？」
(この女、追ってきていただと？ 仙人と人間の差で？馬鹿な……、！？)
「ぐぁっ…………」(倒れ込む)
A「！？ ………ど、え…？？？」
(流石に異変に気が付き、傍に駆け寄る)
「…ぐっ、寄るな。お前は…なん、なんだ。只の、人間…ではないのか。」
A「…今はそんなことどうでもいい。此れは…やっぱり、貴方の腕、何かあるでしょう。」
「寄るな、と言っているだろう……人間が我の体に触れれば、其れこそさっき言った…世の理を踏み外す、ことになる、と。」
A「…………」(無言で触ろうとする)
「聞こえていないのかっ！！お前が触れてはいけないんだ！！」(渾身の力を振り絞り振り払う)
A「………だからと言って、放置もできないよ。如何したら、苦しまなくて済む？」
「…ウェンティ、…彼奴の歌、演奏なら…」
A「……(ウェンティ、ってモンドじゃん……)無理だよ。
…気休めにしかならなくていいなら私が歌おうか。」
「…お前の…歌など、効くわけがない…」
A 「……………(無言で歌い始める)
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作者名：俺が払うよ | 作成日時：2022年1月23日 1時
