その笑顔……？４０ ‹ 三途春千夜 › ページ41
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ふわふわもこもことした感触が心地好く、薄らと浮上した意識の中で微睡む。
包み込まれているかのような感覚と甘い香り。時折、髪を梳くように撫でる手が優しくて覚醒しかけた意識がゆらりと睡魔の波にのまれそうだった。
どれくらいそうしていたのか。
普段では有り得ない
『あ、目が覚めましたか？』
「……？」
『ふふっ、混乱してます？昨日のことは覚えてますか？』
「き、のう……？」
昨日……そうだ、昨日。
確か新しいヤクが手に入ってソレを試そうと一粒飲んだ。
それで……初めてのヤツだったから具合が悪くなった？頭も痛てぇし気持ち悪いしで色々歩き回った……？
水を買おうと近くで見掛けた自動販売機まで行って、で……限界だった。
『思い出せましたか？』
「……テメェも物好きだな、俺のワガママに付き合うとか」
『可愛かったですよ、春ちゃん？』
完全に思い出した。
コイツにゲロったことも介抱してもらったことも。そして、その後のことも全部。
今回のヤクはハズレだ。最初こそは最高にイイ気分だったが反動がデカすぎる。しかも、あんだけキマッてたにも関わらず記憶もトんでねぇし最悪すぎだろ。
目の前にいるこのオンナに甘え駄々をこね、ボロッボロに泣いた記憶とか抹消されるべき。今直ぐに記憶喪失になれ。
「はぁ……クソが」
『春ちゃん口悪い……』
昨日は可愛かったのに、と零すオンナ……Aの腕の中へ戻りつつ体の力を抜く。今だにガンガンと痛みを伝える頭に深く息を吸い込む。
香水とは違うほんのりと甘い香りに、昨夜の出来事が嫌でも思い出される。
⎯⎯⎯⎯それなのに。
「いやじゃ、ねぇ」
『春ちゃん？何か言いました？』
「言ってねぇよ」
迷惑をかけた。知らねぇヤツのゲロ処理だって普通やらねぇだろ。服だってダメにした。
なのに、なんで俺に優しくする？ラリってる男の相手とかメンドーだろ。律儀に介抱して俺のワガママに付き合って……。
オンナなんて山ほど見てきた。俺の顔と金にしか興味がねぇ典型的なヤツらばっかりだった。俺だって欲の捌け口ぐらいにしか見てなかったが。
でも、目の前のコイツは違う。髪を撫でる手が、俺を見る瞳が、声が優しい。……好き、だ。
「……は？」
いやいや、好きって何だ？
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瑠璃(プロフ) - 初めまして。とても楽しく読ませていただきました。できれば続編希望します。 (5月18日 22時) (
レス) id: f3335c8e16 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ(プロフ) - 終わったんか🥺 (2023年3月20日 22時) (レス) @page42 id: eb117a410a (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - にじさーん！！オプチャのサツキです。大分前にコメしたことがあるんですが・・ホントに更新楽しみにしてます！お時間ある時でいいのでいつまでも待ってます！ (2023年2月18日 22時) (レス) @page42 id: 075aa05b66 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - ほんっとに面白くて最高の作品に出会いました！！続き楽しみです！！ (2023年2月16日 23時) (レス) @page42 id: a500e3a75b (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高です大好きです文才が天才すぎます、、良ければお時間ある時に更新お願いします、、完結までついていかせてください、、 (2023年2月11日 17時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にじ
| 作成日時：2022年7月28日 0時
