その笑顔……？４ ‹ 九井一 › ページ4
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最近、やたら100円という言葉が耳に付く。
時間帯的には昼時が一番多い。下っ端共も俺達直属の部下も財布を確認しては100円……と言い出す。
あればよし、なければ札を崩す……そこまで？と思ってからは気になって仕方がなくなっていた。
「なーんか最近、100円って言葉よく聞かねー？」
「兄貴も？俺んとこでも、100円がどうこうってよく部下達が話してんだよな」
「あ？オマエらのとこもかよ」
「三途のトコもか〜」
パソコンを打つ手は止めずに、灰谷兄弟と三途の会話を盗み聞く。
コイツら全員が100円という言葉を聞いているなら、俺の勘違いではなさそうだ。にしても、100円ねぇ。俺達の仕事上100万ならまだわからなくもないが……。
そんな端た金、どこで使うんだ？
「なぁ、九井〜オマエんとこは？」
「あ？」
「だから、100円の話」
「あぁ……俺の部下達もよく財布を開けては100円がどうたらって言ってる」
ここまで全員とか気になる〜と笑い出す灰谷兄。
わからなくもない、と心の中で同意していれば望月と鶴蝶が戻って来た。
「なんだ、オマエ達が全員揃ってるのは珍しいな」
「鶴蝶こそ、こんな早いの珍しくね？」
「たまたま仕事が早目に終わった」
「ふーん。俺達は今から仕事だけどな」
ま、俺以外のメンツは基本外回りだから会わない時はとことん会わねぇよな。
……だからって俺に書類仕事を全部回そうとしてくるトコは許さねぇけど。特に三途と灰谷兄。いつか10倍にして返してやるわ。
ふと、時間が気になってパソコン下へ目を向ければ丁度昼時。
これから外に出るアイツらも何食べる？と話している当たり、外回りついでの外食だろう。
「あぁ、昼か」
腕時計を確認した望月が席を立つ。
そして、財布を取り出して問題ないとばかりに頷きを一つ。なんだ？と様子を見守りつつ会話を聞く。
「鶴蝶、昼は？」
「まだだな」
「なら、行くぞ」
望月が誰かを誘うなんて珍しい。鶴蝶も同じ気持ちなのか不思議そうな表情を浮かべながら、その後をついて行く。
「オマエ、100円は持ってるか？」
「……100円？」
「は？」
「え」
「あ？」
まさか過ぎる人物からの100円の言葉に、俺と灰谷兄と三途が声を上げる。灰谷弟の方はぽかんと口を開けていて大変にマヌケ面だ。
そんな俺達の反応に気が付いているのかいないのか、歩く足を止めないまま望月と鶴蝶は部屋を出て行った。
いや、気になって仕事に集中できないんだが？
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瑠璃(プロフ) - 初めまして。とても楽しく読ませていただきました。できれば続編希望します。 (5月18日 22時) (
レス) id: f3335c8e16 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ(プロフ) - 終わったんか🥺 (2023年3月20日 22時) (レス) @page42 id: eb117a410a (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - にじさーん！！オプチャのサツキです。大分前にコメしたことがあるんですが・・ホントに更新楽しみにしてます！お時間ある時でいいのでいつまでも待ってます！ (2023年2月18日 22時) (レス) @page42 id: 075aa05b66 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - ほんっとに面白くて最高の作品に出会いました！！続き楽しみです！！ (2023年2月16日 23時) (レス) @page42 id: a500e3a75b (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高です大好きです文才が天才すぎます、、良ければお時間ある時に更新お願いします、、完結までついていかせてください、、 (2023年2月11日 17時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にじ
| 作成日時：2022年7月28日 0時
