その笑顔……？１９ ‹ 佐野万次郎 › ページ20
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旗はどれにしますか？と弾んだ声が問い掛ける。
最初、この場所に辿り着いたのも偶然だった。
夢見が悪く早い時間に目が覚めて、アジトの中を目的もなく歩いて。普段は近寄りもしない区域にフラっと出向いてみれば、小さな鼻歌が聴こえた。
こんな時間に誰だ？と声を辿った先は食堂で。ウチに食堂なんかあったか？と再び疑問を覚えながら中を覗くと、奥の方にオンナが一人。
ふわふわと漂ってくる香りに、普段なら感じない空腹感を覚えた。楽しそうにくるくると表情を変え、厨房の中を動き回るオンナ。
気が付けば、ソイツに話し掛けていた。
どうしてこんな場所にいるのか不思議に思う程、普通という言葉が似合う。屈託のない無垢な笑顔が向けられる度に、ズクリと心のどこかが疼く。
『万次郎くん』
Aにそう呼ばれる度に、心のどこかがじわりと滲む。
コイツは俺が梵天のトップであることを知らない。
もしソレがバレた時、コイツは……Aは、俺から離れていかないだろうか。
Aが差し出した旗の中から一つを選べば、どうぞ！とオムライスの上に旗が立つ。それだけで無性に嬉しさが込み上げて、口元が緩む。
『やっぱり旗を立てるとちょっと嬉しくなりますよね！』
「うん」
『今日も私の部屋でいいですか？』
「いいよ」
当然のように与えられる優しさを手離したくないと思ってしまった。何かを詮索する訳でもなく、だからと言って興味がない訳ではない。心地好くも感じるその距離感に安らぎを覚えたのかもしれない。
その感情が一種の独占欲であると気が付いてしまえば、弁当を作ってもらっていた鶴蝶にすら嫉妬した。
だから、Aに�爐�願い�瓩鬚靴拭２浸�もなら�猝仁甅瓩任△襪里法▲愁譴�微塵も浮かばなかった。
『美味しいですか？』
「ん、また食べたい」
『万次郎くんのためなら何度でも作ります！』
「……その言葉、忘れるなよ」
当たり前に受け入れられて、当たり前に好意を向けられる。他人からの気持ちなんて
コイツは今、梵天のモノ。
……梵天のモノは俺のモノ、だろ？
目の前で美味そうにオムライスを頬張るA。
オマエだけは絶対に逃がしてやらない。だから、もう少しだけ俺を�猴イ靴�てカワイイ万次郎くん�瓩世隼廚辰討い董�
『万次郎くんって甘い物好きですか？』
「好き」
『本当ですか！鶴蝶さんにも作っているのでよかったら万次郎くんもどうぞ！』
「は？」
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瑠璃(プロフ) - 初めまして。とても楽しく読ませていただきました。できれば続編希望します。 (5月18日 22時) (
レス) id: f3335c8e16 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ(プロフ) - 終わったんか🥺 (2023年3月20日 22時) (レス) @page42 id: eb117a410a (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - にじさーん！！オプチャのサツキです。大分前にコメしたことがあるんですが・・ホントに更新楽しみにしてます！お時間ある時でいいのでいつまでも待ってます！ (2023年2月18日 22時) (レス) @page42 id: 075aa05b66 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - ほんっとに面白くて最高の作品に出会いました！！続き楽しみです！！ (2023年2月16日 23時) (レス) @page42 id: a500e3a75b (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高です大好きです文才が天才すぎます、、良ければお時間ある時に更新お願いします、、完結までついていかせてください、、 (2023年2月11日 17時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にじ
| 作成日時：2022年7月28日 0時
