同居生活。【鬼滅の刃】

同居生活４６ ページ46

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『少しでも良いので、ダメですか？』

「……宇髄は派手な男だ」

『派手？』

「宇髄は元忍だったらしくてな！素早さに関しては柱一だったと記憶している！」

「あとは無駄に背が高ェ」

『え？派手って言うのは？説明なしですか？』



やはりお嫁さんについては聞けそうにないな？
いっその事、結婚してたのかとか聞けばそれとなく聞き出せたり？

いや、墓穴掘りそうだし止めておこうかな……。



『というか、派手なのに忍なんですか？』

「うむ、気が付けば家の天井裏に忍び込んでいたりしていたな！」

『……忍術とかって使えたんでしょうか？ほらえっと、分身の術とか！』

「……お前でもンな可愛いこと考えたりすんだなァ？」



……そんな優しい視線を向けないで？！

だって、漫画ではそういった描写はなかったから！もしかしたら、忍術が使えた可能性があったかもって夢を見たって……！



「悪ィ悪ィ、少し意外だっただけだァ」

「ははっ、Aは愛いなぁ」

「怒ったか……？」

『……甘露寺さんと胡蝶さんについてもっと教えてくれたら許してあげなくもないです』



特に怒ってはいなかったけれど。
やはり同性の二人の話は気になるものだったので、聞けるのならば聞いてみたい。

私がそう言えば、宇髄さんの時とは違ってスラスラと色々な話をしてくれる三人……と言うか、杏寿郎さんと実弥さん。

義勇？二人の話に対して相槌を打ってますが。



『凄いですねぇ、2人とも私より年下なのに……』



素直に感嘆と在り来りな褒め言葉しか出てこなかった。

憎しみだけで他人まで守ろうと思えるだろうか。
優しさだけで自分の命を懸ける事ができるだろうか。

私には想像も出来ない、彼等、彼女等の覚悟。



『実弥さんも杏寿郎さんも、義勇も。鬼殺隊として生を全うした皆さんは……とても、格好良くて尊敬します』



それは、私には絶対に選べない道だ。

幸せである権利を、ささやかな日常を踏み躙られた恐怖を、後悔を、憎悪を。全てを飲み込み受け入れ、戦い抜いた。

そんな彼等を尊敬しない人などいないだろう。



『他の人の日常を、幸せを願い守り抜いた皆さんは。……きっと、幸せになるべきなんです。次はその尊い命を自分の為に使って生きるべきなんです』

「自分の幸せの為に生きる、かァ」

「なるほど、それも存外悪くはないかもしれないな！」

「……Aが一緒なら俺は幸せだ」

『あ、そういうのは間に合ってます』




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