同居生活44 ページ44
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いやもうね?前向きなのは良い事です、当然。
でもね?ここで前向きになられても困るんですよ、私が。
遠回しに、告白をお断りしたつもりだったのだけれど。
「選べない程に嫌い、と言う事だろうか?」
「……嫌いなのか?」
『選べない程に好きなんです!皆さんが!!』
「くくっ、言ったなァ?」
『ハッ?!私は何を……?!』
慌てて口を押さえるも、時すでに遅し。
このお喋りな口めッ!!
推しがちょっと寂しそうな表情をしながら不安そうな声音で聞いてきたからと言って素直にペラペラ答えるんじゃないッ!!
あの三人のにんまりとした表情!
絶対良くない事を考えてる、間違いない!
「最終手段は宇髄と同じかァ」
「他の男に取られるよりはマシだな!」
「異論はない」
『何ですか、最終手段が宇髄さん?と同じって?ねえ、何ですか?』
私、宇髄さん知らない設定なの!!
それ絶対、一夫多妻制ならぬ一妻多夫制って事なんでしょう?けれど、今は認められてないんですよ!って言ってしまいたいのに。
こんな事なら、有り得ないほどに鈍感な女性を演じていた方が良かったのでは?
いやでもそれはそれで三人からの猛アピールを受けていた危険もある?
「だがこれで、俺達も遠慮せずにAに触れることが出来るな!」
「Aも俺達を好意的に見てるってわかったしなァ」
「よかった」
『新手の殺害予告……?』
超絶鈍感娘を演じていようといまいと結末は同じだったんだろうなと察しました。
もう深く考えない方が自分の為なんじゃないだろうか。
うん、この話はこれでおしまいにしよう。
夕食の準備を終わらせて、皆にスマホを渡して寝よう。
きっとそれがいい。それが最善だ。
『とりあえず、その話は一旦置いておいて夕食にしましょう。皆さんに渡したい物もあるので』
「そういや、準備中だったなァ」
「A、今日は何か手伝える事はあるだろうか!」
切り替えも早い人達で助かりました。
テキパキと夕食を作っていく実弥さんのお手伝いをしながら、杏寿郎さんと義勇の相手もする。
この二人、本当に隙あらば私に触れようとするんですよ。私の事大好きだね……。
『いただきます』
テーブルが埋まったら準備は終わり。
定位置に座って私の挨拶の後に三人の声が続く。
さっきの宇髄さん事件もあった事だし、もう少し鬼殺隊の話とか聞いておいた方が良さそうだなぁ、と感じた事を思い出したので今日も質問タイムだ。
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chiaki0708(プロフ) - ムフフが止まりませんでした (2021年12月6日 14時) (レス) @page49 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - misakimiさん» misakimiさん、コメントありがとうございます!好きな設定だと言って貰えて嬉しいです!雰囲気上手だと言って貰えて嬉しい限りです…更新は遅めですがこれからも頑張りますね! (2021年8月11日 12時) (レス) id: 7dcf5a18d1 (このIDを非表示/違反報告)
misakimi(プロフ) - この設定、素敵です!彼らの醸し出す雰囲気上手ですね。このお話に出会えて良かった! (2021年6月27日 21時) (レス) id: ca18a121f6 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - もしゃこうさん» 最高だなんて嬉しいです!私も書いていて楽しいので更新頑張ります!!ふふふ、ニヤニヤして貰えたのなら作者冥利に尽きますね!! (2021年2月9日 0時) (レス) id: 7fde5a79e3 (このIDを非表示/違反報告)
もしゃこう(プロフ) - めっちゃこのお話最高です!続きが気になります!そして自分はこれを読みながら1人部屋でニヤニヤしてますw (2021年2月8日 15時) (レス) id: eecce6b130 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にじ | 作成日時:2021年1月18日 21時