第86話【 偵察隊 】 ページ9
.
レイランも加わり、5人で外へ出る。
改めてロイス、フレア、グレン、レイランが揃った所で4人が身に纏う鎧が少しずつ違う事に気が付く。
ロイスは団長という立場もあってか手本通りの着こなし。他と違う点を挙げるならば風に
フレアの鎧は女性用に近く、ショートパンツにロングブーツと露出度が高めだ。
グレンは、攻撃隊長の中でも特攻隊員という先鋒を任されている為、がっちりと全身を鎧で覆っている。
レイランは、鎧と言うよりは軍服と言う方が正しいだろうか。身を護る様な重装備ではなくゆったりとした服装。袖元は長く、指先しか見えない。一般に萌え袖と呼ばれるものだ。
「 さて、そろそろ…。」
「 あ〜、ファルオ兄さん戻ったみたいだよ。」
頭上を覆う影と突風。そして、咆哮。
見上げれば、巨大な
『 あれは…
「 あぁ、良いタイミングだ。」
「 もう1人、Aちゃんに紹介しないといけない人がいるの。」
目の前に降り立ち、翼を休める蒼き
その背からひらりと飛び降りた人影。
陽の光を反射して輝く真っ白な髪。一つに纏められた髪が風に遊ばれる。そしてツリ目がちな赤い瞳。
その青年は空組の案内役を行っていたファルオ=イグリルだった。
Aはレイランを見た時に感じた既視感の正体がファルオであった事に気が付く。
「 ロイス団長、只今戻りました。」
「 あぁ、御苦労だった。」
「 ファルオ兄さん遅〜い。」
「 …レイラン、お前はもっと、」
「 お説教なら聞きたくないよ〜。」
やはり、ファルオとレイランは兄弟。
正反対にも見えるが、ちょっとした仕草や顔立ちが似ている。血の繋がりは隠せないものだ。
「 それで、偵察はどうだったの? 」
「 フレア副団長。はい、問題ありませんでした。」
「 ったく、ファルオはお堅ぇなぁ…。」
「 グレンさん…これが普通ですよ。」
詳しい話を聞いてみれば、ファルオはこの王宮、王都全体の偵察隊を率いており日夜問わず巡回を行っているらしい。
バルガロッザ帝国の中心である王都が敵襲を受け機能停止、と言う事態だけは避けなければならない。
その予防線として、ファルオ率いる偵察隊は
そしてその隊長であるファルオも騎士団幹部同様に王宮内に
.
1503人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱるむ(プロフ) - 続きを!!!!!! めっちゃ好きです!! (2021年6月29日 22時) (レス) id: fc15dafcd2 (このIDを非表示/違反報告)
白羅(プロフ) - 初めまして、楽しんで読ませていただいています。このシリーズの1作目が投稿された時からお気に入りで何度も読み返しています。完結状態ですがアイディアが浮かび次第更新して頂けたら嬉しいです。気長に待ってます。 (2021年1月30日 17時) (レス) id: dff74dac63 (このIDを非表示/違反報告)
真昼の空 - オリジナルだけどキャラ設定とかも凝っていてすごいです!!これからも更新楽しみにしてます!頑張ってください!! (2020年10月14日 14時) (レス) id: 8540b78713 (このIDを非表示/違反報告)
ケロロ - 何度読み返しても面白いです!更新楽しみに待ってます! (2020年9月30日 3時) (レス) id: e9685f451b (このIDを非表示/違反報告)
アイス - このあとの展開がめちゃくちゃ気になります! 更新を楽しみに待ってます! (2020年5月29日 18時) (レス) id: 1301bbdf34 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:にじ | 作成日時:2018年3月2日 0時