二十四描き ページ11
〜昨日〜
沖田Side〜
強くなってきた雨。
俺はどことなく憂鬱な気分になっていた。
が、それは数分後に悪化する。
何故なら、土方がニヤつきながら屯所に入ってきたからだ。
本人も自覚しているのだろう、口元に手を寄せている。
___スゲェ気持ち悪ィ。
憂鬱は嫌悪感へと変わった。
そんな野郎を粉々にさせたかったのは山々だったのだが、何があそこまで土方の表情を変えちまうのかが気になった。
自分から聞きにいくのは嫌だったがしょうがない。
気になるのだから。
でも、何かしらAさんと進展があったのは確かだ。
恥ずかしそうに喋る土方を嘲笑ってやろうじゃねェか。
「土方サーン。どうしたんですかィそんなニヤニヤしちゃって。」
自分でも驚くほど棒読みだった。
だがそんな事を気にする風も無く、土方は未だニヤついている。
限りなく気持ち悪い。
そこで我に返ったのか、土方は一瞬ハッとした顔した後、あたふたし始め、赤面しだした。
何なんでィコイツ。
「返事ぐらいしろよ土方コノヤロー」
「聞こえてるからな?」
なんでそういう事は聞いているのか。
「で?何があったかって聞いてるんでィ」
「べ、別に?何でもないけどォ?」
誤魔化すの下手か。
「嘘つけ進展あった事ぐらい分かってるんでィ」
「何で知ってるのォ!?」
マジで驚いた顔してやがるコイツ。
「あんなにニヤニヤニヤニヤされてちゃ分かんないもんもわかりまさァ」
吐き捨てるように言うと、土方は石化したような表情になった。
…面白ェ。
「で?どこまで言ったんでィ。【自主規制】ですかィ?それとも【自主規制】とk」
「ンなわけねェだろ!
大体、そんな事まだ出来るわけ…」
「ありゃりゃ、土方サンは意外にウブなんですねィ。Aさんもだと思いますけど」
「うるせェ!」
やっぱり土方は揶揄うのに限る。
「今失礼な事思ったろテメェ!」
すると、近藤さんがやって来た。
「どうしたんだ?二人共。やけに楽しそうじゃないか!」
「いや、土方サンの恋愛事情とやらを聞かされていてですねィ。」
「いや違ェだろ!っつかお前が一方的に聞いてきただけ!」
「え?トシ彼女なんていたの?」
…あ。
「近藤さん、知らなかったっけか?」
俺が思った事を代弁するように、土方が言った。
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みきたつ(更新停止中)(プロフ) - iceblast5さん» 返信遅くてごめんなさい、そしてわざわざコメント、ありがとうございます!貴方様も、どうか体調にお気をつけてお過ごし下さい! (2019年2月7日 21時) (レス) id: 58c2806fad (このIDを非表示/違反報告)
iceblast5(プロフ) - また読めて嬉しかったです!寒い日ばかり続きます、お身体ご自愛くださいませ(>_<) (2019年1月30日 23時) (レス) id: 69d49e1d20 (このIDを非表示/違反報告)
みきたつ(プロフ) - iceblast5さん» 待ってくれる方がいるのはありがたいです…本当にありがとうございます! (2018年12月13日 20時) (レス) id: 23625b9f72 (このIDを非表示/違反報告)
iceblast5(プロフ) - 自分が納得行く結果が出せるように集中してください(。>д<)待っていますね♪ (2018年12月13日 19時) (レス) id: 886ffa0a54 (このIDを非表示/違反報告)
みきたつ(プロフ) - 実花さん» ありがとうございます!!! (2018年12月7日 20時) (レス) id: dab6b26021 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みきたつ | 作成日時:2018年9月29日 23時