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更に数日後のこと。
コンコンと扉がノックされる。
Aは“どうぞ”と返事をすると、キィーと音を立て、扉が開いた。
「ただいま」
『おかえりなさい、クザンさん』
Aの自室に訪れたのはクザンだった。
Aはゆっくりと椅子から立ち上がり、クザンを迎える。
すると、クザンはAに近付き、頭をAの肩に乗せた。
「……疲れた」
『……お疲れ様です』
ぽんぽんと優しくクザンの肩を叩くA。
『体勢キツくないですか？』
「…うん。座っていい？」
そう言って椅子に座ったクザンは、手招きしてAを抱き寄せた。
Aの胸に顔を埋めるクザン。
その姿に庇護欲を掻き立てられたAは、優しく抱き締め返した。
『珍しいですね。今日は甘えたい日ですか？』
クザンはゆっくりと瞳を開き、顔を埋めたまま話し始めた。
「……俺、これでもかなり落ち着いたのよ。Aと出逢ってから」
『……それはつまり、“俺だけを見て欲しい”とかそんな感じですか？』
「……読心術に長けすぎて逆に怖ぇよ……」
『はははっ。…いやでも、海軍本部大将の御眼鏡に適う程、自分がいい女とは思えないんですが…』
クザンはAの手を取り、掌に口付けを落とす。そして、自身の頬にAの手を宛がい、視線を合わせた。
「Aはいい女だよ」
『クザンさん……』
Aは目を閉じ、俯いた────
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『……許されるのなら、このまま流されたい』
「ぶっ」
『いやほんともう勘弁してください色男の頼みは断りたくないんですよ正直！』
拗ねたように頬を膨らますAに思わず吹き出したクザン。
「ふーん？」
するとクザンは悪戯っ子のような表情を見せ、Aの頭を引き寄せた。
Aは動じること無く、言葉を発した。
『……クザンさん。このままだとキスしちゃいますよ？』
「生娘じゃないんだ。キスくらい減るモンじゃないだろ？」
『減らず口を……』
お互いに口を開き、噛み付くようにキスをしようと近付いた──────
.
.
「相変わらず浮気性やなぁ」
「………本当にな」
声がした方へ視線を向けると、そこには蘇芳と不機嫌なスモーカーがいた。
「『………チッ』」
「ちょ、待て！こいつら舌打ちしよったで！？聞いたか！？白猟君！！」
「………」
呆れてぐうの音も出ないスモーカーだった。
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Miho／ミホ(プロフ) - 今出ている話を全て読ませていただいたんですが、最高に面白いです…!!!!オリジナルキャラの蘇芳がめちゃくちゃ好きです！物語も面白くてドキドキしました！これからの更新楽しみにしています！頑張っください！！ (2022年8月17日 20時) (
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作者名：斉和 x他1人 | 作成日時：2022年5月21日 23時
