74.運命の日 ページ26
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あっという間に、入試当日になってしまった。
｢受験票はー？！筆記用具もちゃんとある？｣
｢入ってる！！大丈夫！！｣
玄関先でお母さんに呼び止められて、ピカピカに磨いてもらったローファーを履きながら応えた。
前日に二回、今朝二回。クリアファイルに入れてしっかりと保管した受験票をカバンの中に出しては入れて、忘れのないように点検。
⋯一応もう一度見ておく。
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｢⋯⋯⋯⋯よし、行ってきます｣
いつかの海外旅行のお土産に大我がくれたクリアファイル。
こんな些細なところにまで大我は棲みついていて。
どこかで勇気を貰えていたらいいな、と思いながら玄関のドアを開けた。
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電車に乗って、学校から離れていく。
彩羽からは、昨日の夜に応援メッセージが届いて。
いつも通りの文面にバクバクうるさかった心臓は少し落ち着きを取り戻した。
二宮先生は、最後に添削してくれた原稿用紙に、丁寧な文字で書かれた短いメッセージカードを挟んでくれていた。
受験生には定番のあのお菓子もくれた。
何だかんだ、二宮先生は私のために、生徒のために死ぬ気で一緒に走ってくれる人だ。伴走者ではなく、並走者。
先生のデスクに、期日の書いた付箋を貼った資料がどんどん積まれていくのには気付いていた。それでも、生徒のことを最優先してくれた先生に
｢⋯⋯⋯⋯でっかいな｣
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どうしても、恩返しをしなくてはならないのだ。
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あんじゅ(プロフ) - えみりーたさん» 嬉しいコメントありがとうございます♡本当にお待たせしました〜(TT)次回の更新もお楽しみに！！ヽ(*´∀｀)ノ (2022年8月10日 23時) (
レス) id: b8ed25930e (このIDを非表示/違反報告)
えみりーた(プロフ) - はじめまして。ずっと更新待ってました！切ない展開に、胸が締め付けられてます。この後どうなるのか、ますます楽しみになりました。期待してます！ (2022年8月10日 22時) (レス) @page8 id: d4d342cc13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんじゅ | 作成日時：2022年8月10日 19時
