68.モードとゾーン ページ20
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木に付いている葉っぱが、赤やオレンジ、黄色に色づき始めた。
台風ブームが過ぎ去った。今年は五回も日本に台風がやって来て、すんでのところで大きな被害を免れた。
風が冷たく感じるようになった。
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みんな制服の上にカーディガンやセーターを着込む季節になった。私は相変わらず、今年もディープグリーンのセーターを着ている。
髪色が自由なうちの学校。まだ何人かは個性的な色に染めているけれど、推薦入試を目前に控えた私はすっかり地毛と同じ焦げ茶色。
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和也｢ダメ。全然ダメ｣
｢えぇ、そんなに？｣
和也｢ダメ。一番伝えたいことが曖昧。書き直し｣
放課後の地歴公民準備室。
私の反抗も虚しく、何枚も上手の二宮先生が私の前にぴしゃりと原稿用紙を突きつけた。
第一志望の大学の推薦を貰えて、マンツーマンで小論文の鬼特訓。
私が選んだ学部は、広く社会について学べる学部だから、夢がないお前の可能性広げられるんじゃないの、って二宮先生がおすすめしてくれた学部でもあり。
かくして、鬼教官として今私の小論文を見てもらっているのだ。
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和也｢入試まであと二週間だけど｣
｢ハイワカッテマススミマセン｣
和也｢⋯⋯⋯まぁ、頑張ってんじゃないの｣
｢⋯え？｣
和也｢腐らずによく頑張ってる｣
いつの間に買ってきたのか、机の上に二宮先生がパックのオレンジジュースを置いた。
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あんじゅ(プロフ) - えみりーたさん» 嬉しいコメントありがとうございます♡本当にお待たせしました〜(TT)次回の更新もお楽しみに！！ヽ(*´∀｀)ノ (2022年8月10日 23時) (
レス) id: b8ed25930e (このIDを非表示/違反報告)
えみりーた(プロフ) - はじめまして。ずっと更新待ってました！切ない展開に、胸が締め付けられてます。この後どうなるのか、ますます楽しみになりました。期待してます！ (2022年8月10日 22時) (レス) @page8 id: d4d342cc13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんじゅ | 作成日時：2022年8月10日 19時
