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今度 黙ったのは、私のほうだった
幾度となく 佐久間先輩は私に触れようしてきて
数えきれないほど 恋人のような溶けそうな言葉を吐いてきた
突然、「好きだ」なんて 受け止められるわけもない
「……ふっ…なにかわいい顔してんの」
『……な、何寝ぼけたこと言ってるんですか』
「…あ、流れ星……」
『ふざけないでくださいよ』
「いや……ガチで」
ふわっと掴めそうで掴まれたくないと
空中を泳ぐ シャボン玉や綿毛のような 佐久間先輩
何を考えているのか 全然分かんない
「鹿野」
『は、はい』
「……温かくして寝るんだよ。」
『人のことより、自分の心配してくださいよ』
「……」
『……』
「……」
『……せんぱい、？』
「……なあに。」
電話を通して聴こえる 佐久間先輩の声は
いつもより 低くて ちょっとだけ柔らかい
『…待ってますから、学校で』
「……ん」
『……家、着きましたか？』
「……着いたら切るんだろ？」
『……だって先輩、もう寝なきゃ』
「そうね。 …じゃ、切るよ？」
『あ、』
「……んふふ ……なあに？」
あっさりと電話を切られそうになって
小さく漏れた声を 拾われる
…恥ずかしい。特に理由なんてなかったのに。
『あ、や ……お大事に』
「はいサンキュ」
通話終了画面を見つめる
佐久間先輩のアイコン …… アニメなのかな
と、
"daisuke がスタンプを送信しました"
"Aって 登録すんね〜"
ドキリと心臓が跳ねる
呼ばれたわけじゃないのに、
何百回と見てきた 自分の名前なのに、
先輩が 私の名前を打って送ってきたことに
なぜか 体温が上がる
…… ほんとに、変なんだ
好きじゃない。嫌いでもないけど。
佐久間先輩の存在が、私に覆い被さるようで、
既読無視
それしか 反抗する術は 持ち合わせていなかった。
それから 一週間後、
「あ……どっかで会ったような」
「ふっかに好かれてるコでしょ？」
「ん〜〜 はいはい。あのケーキ屋の」
「……ふっか探してる？」
『あ、いやその …… 阿部先輩って、居ますか』
私は 新たな先輩と縁を作ってしまっていた。
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さくまり(プロフ) - お邪魔します。待望の新作、ずっと待ちわびていました。遅くなってしましましたが、新作ありがとうございます。usagiさんの佐久間くんってどうしてこんなに危うい感じがして胸がしんどくなるんでしょうか。ずるいなぁと思いながらまた追いかけますね(笑) (2021年1月27日 3時) (
レス) id: 9bcf79dd74 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間君が好きなピーマソ - およよよよよよ！これはまた好きなお話が増えてしまった、、、！たった今初めて読ませていただいたのですが、面白すぎて一気読みしちゃいました！笑更新楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 23時) (レス) id: 23d01cc6c4 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - やねちゃんさん» やねちゃんさん コメントありがとうございます。キュンをお届け出来ていて幸いです。緩い更新になるかと思いますが、これからもご愛読ください。 (2021年1月6日 4時) (レス) id: 4a3beffc0c (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - あやかぽん。さん» あやかぽん。さん コメントありがとうございます。ゆる〜く見守って頂けたら嬉しいです。これからもご愛読ください。 (2021年1月6日 4時) (レス) id: 4a3beffc0c (このIDを非表示/違反報告)
やねちゃん(プロフ) - めちゃくちゃキュンキュンします！（ ; ; ）更新楽しみにしてます〜〜！ (2021年1月4日 6時) (レス) id: e55d906694 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi
| 作成日時：2021年1月3日 18時
