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『失礼し』
《……ねえ、サクマぁ……キスして？》
！？
な、なななっ………何が起こってる？？？
私はただ担任に頼まれて社会科準備室に資料を取りに来ただけなのに、
入口で固まる私は息を潜める
奥から聞こえてくる男女の声は私に気づいて居なさそうだ
「なんで？」
《いいじゃん……シてよ キスくらい》
「……お前彼氏いんじゃん」
《だって最近シてくれないんだもん！サクマ上手いじゃん ソウユウコト》
分からない！分からない分からない！
何この状況！
そしてよく分からないけどそのまましゃがみこんでる私
気分は、……隠れてるつもりみたい
男の人のため息を最後に会話が聞こえなくなる
……もしかしたらあの奥は社会科室と繋がってるからそっちから出て行ったのかもしれない
ゆっくり立ち上がって今度こそ頼まれた資料を手に取って帰ろうとスカートを翻したとき
ふわりと金木犀の甘い香りが鼻を掠めた
「……盗み聞きって趣味悪ぅ〜」
『っ、ヒゃ……』
私の耳元に低くて独特な声がダイレクトに届き変な声が出た
手に持った資料はバサバサと雑な音を立てて床に散らばった
なんだか耳がジンジンする……耳を押さえながら恐る恐る声の主を見ると、……あ。知ってるこの人。
無表情が画になるほど顔のパーツがひとつひとつ際立っていて 血色の悪い目元と一重がやけに恐ろしく見えた
3年の、佐久間先輩だ _____
『ぬす、……私は頼まれ事があっただけです！』
「……」
『て、てか……さっきの女の人のこといいんですか？』
ギョロりと大きな瞳が動く
ええ……何か地雷踏むようなこと言ったの私……
黙ってただ睨まれるだけの空間が耐えられなくてしゃがんで資料を拾い集める
ていうか先生でもない一生徒が勝手に社会科準備室に入ってイチャイチャしてるほうが悪いのに！
やるなら屋上とか多目的室とか体育館裏とか……とにかく色々場所あるじゃん！
「言いたきゃ言いふらせば？」
『……へ？なにを』
上から降ってくる佐久間先輩の声は冷たく刺々しい
「ココでカレシ持ちの子とイケナイことしてたって」
『……？』
「オマケに自分も襲われたって」
私の視界には大きく"佐久間"と書かれた履き潰されたスリッパと床ギリギリの丈の制服のズボン
_____ 視界から消えて佐久間先輩が準備室を出ていったことを理解した
………なに、あれ
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さくまり(プロフ) - お邪魔します。待望の新作、ずっと待ちわびていました。遅くなってしましましたが、新作ありがとうございます。usagiさんの佐久間くんってどうしてこんなに危うい感じがして胸がしんどくなるんでしょうか。ずるいなぁと思いながらまた追いかけますね(笑) (2021年1月27日 3時) (
レス) id: 9bcf79dd74 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間君が好きなピーマソ - およよよよよよ！これはまた好きなお話が増えてしまった、、、！たった今初めて読ませていただいたのですが、面白すぎて一気読みしちゃいました！笑更新楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 23時) (レス) id: 23d01cc6c4 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - やねちゃんさん» やねちゃんさん コメントありがとうございます。キュンをお届け出来ていて幸いです。緩い更新になるかと思いますが、これからもご愛読ください。 (2021年1月6日 4時) (レス) id: 4a3beffc0c (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - あやかぽん。さん» あやかぽん。さん コメントありがとうございます。ゆる〜く見守って頂けたら嬉しいです。これからもご愛読ください。 (2021年1月6日 4時) (レス) id: 4a3beffc0c (このIDを非表示/違反報告)
やねちゃん(プロフ) - めちゃくちゃキュンキュンします！（ ; ; ）更新楽しみにしてます〜〜！ (2021年1月4日 6時) (レス) id: e55d906694 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi
| 作成日時：2021年1月3日 18時
