第137χ ページ7
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「鳥束くんって意外と頼もしいんだね!」
「意外は余計だっつーの!当然ッスよ!これでも男ッスよ?こんなもんでビビるかっつーの!」
「凄いね……私怖い…………」
「安心しろよ何が来ても俺が守るッスから。男たるもの好きな女を守るのは当然だろ……」
「………………え?」
またこっちに様子を見に来たが……
ついに言ったか
「きゃああああっ!!」
「え?どぇええええっ?!イノシシぃいい?!」
さっきのイノシシか……
「マジでなんか来なくていいんスけどぉおお?!……ハッ!Aちゃん……!!」
鳥束はAさんを前から抱く形で守ろうとしている
だがお前の背中を狙ってるぞ、鳥束
「ねぇなんか来そうだよっ?!こっちに向かって来そうだよ?!」
「ひぃいいいいいっ!!」
「きゃああああ来たぁあああ!!!」
……仕方ない
瞬間移動で2人の前に行き、こっちに向かってくる猪をサイコキネシスで浮かせた
「さっ、斉木さん……!」
「斉木くんっ!!」
な?だから言っただろ
これで分かったか?
お前にAさんは守れない
「た、たまたまッスよ……」
何も無いなんて保証は無い
守るというのはただ自分が犠牲になればいいと言う事じゃない
己を守ってこそ人を守れる
「………………」
これじゃあただAさんを怖がらせに来ただけだ
それじゃなんの意味もない
家に帰ってよく考えるんだな
「………………斉木さんAちゃんの前で超能力使って大丈夫なんスか?今もイノシシ浮いてますけど…………」
1発殴っていい?
「斉木くん!!」
ぉわっ?!
Aさんがタックルする勢いで僕に抱き着いて、2人で倒れた
「こ……怖かった…………っうぅっ……ふぇっ…」
……だから嫌なんだ
苦手なんだ
Aさんの泣き顔
泣き声
涙が
「え?ええっ?!斉木さん?!ちょ、イノシシ!イノシシこっちに向かってきてるんスけど?!斉木さんイノシシぃいいいいい!ぎゃああああ!!!」
僕は猪じゃない
「斉木くん……ううっ……」
ガタガタと震えるAさんに、やってしまったと後悔した
やはり、最初から僕とペアにするべきだった
Aさんを守れる人は、僕以外いるのだろうか?
「えっ?!どうしたのA!!」
「Aさん?!斉木?!大丈夫か?!」
……やれやれ
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まつり(プロフ) - 点P撲滅隊リーダー兼隊長兼事の発端者。さん» 読んで下さってありがとうございます!糧になりますー(*´˘`*)頑張ります!! (2021年4月23日 6時) (レス) id: 254ca2f352 (このIDを非表示/違反報告)
点P撲滅隊リーダー兼隊長兼事の発端者。(プロフ) - 更新頑張って下さい!! (2021年4月23日 0時) (レス) id: 162be80354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まつり | 作成日時:2021年3月5日 9時