Ψ後の晩餐4

第144χ ページ14

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｢つ、着いたね、ロンドン……！！｣


僕は全く来たくなかったがな


今日はAさんの頼みを実行する為に来た
リングを勝手に触ろうとしたバチが今当たったな


さて何故ロンドンなのか
それは兄に会う為だ

ただ単に会いたかった訳では全く無い
Aさんのお願いが"兄に会わせて欲しい"ということでもない

Aさんはリングをつけた状態で僕と話ができるように何とか出来ないか兄に頼みたいから、僕も来てくれということらしい

要するに、心は読まれたくないが会話はできるようにしたいということだ

まぁ、普通心は読まれたくないからわかるが、僕の周りには兄しかどうすることもできないというのが少し面倒だ


｢お兄さんなんとかしてくれるかな……｣


あの兄が簡単にしてくれるわけが無い


｢あのね斉木くん……｣


？


｢心を読まれない様にしたい訳じゃないんだよ。普通の時は全然いいんだけど……ほら……あの……｣


今はAさんの思考を読めないぞ
何が言いたいかわからん


｢いっ、今こそ心の声聞いてよっ！｣


無茶言うな


｢だからさ……斉木くんカッコイイなぁとか思ってる時に心読まれたら……恥ずかしいでしょ……？なんか目の前で裸で踊ってるみたいな……！そんなの恥ずかしいじゃん……！｣


踊る必要性はどこにあるんだ


……はぁ。仕方ない


｢って事で観光してから行こーう！！！｣


なんか僕の両親に似てきてないか？






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｢あー色んなとこ行ったね…！！楽しかった〜！｣


観光しすぎだ
もう16時だぞ


｢なんか疲れて眠くなってきた……｣


まあそうだろうな
日本時間は夜中の1時だ
眠くなるに決まっている


……うっ、


｢……斉木くん？大丈夫？｣


突然の頭痛
浮かんできた断片的な映像
これは予知だ

僕はグローブをして破損したボールの様な物を持っていた

なんだ……？
なんの映像だ？
全くわからない

今回ばかりはこれをどう解釈したらいいかもわからない


……面倒な事が起きなければいいが

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