Ψ後の晩餐12

第525χ ページ28

｢はぁ、君、大丈夫かい……？｣

｢だ、大丈夫ですもう行きます……｣


さっさとここから逃げようと、そそくさと頭を下げ1歩踏み出した


｢あっ、待って！｣

｢？！｣


腕を掴まれ振り向くと、私の腕を下から上まで舐め回すように見てくる

なになになにーっ！！
怖いよぉおおお


｢腕、怪我してるね、大丈夫かい？｣

｢えっ｣


さっき鳥束くんが降ってきた時だ……腕を擦りむいてたんだ……


｢だ、大丈夫です、もう行きます……！！｣

｢僕の学校の生徒が申し訳ない。保健室へ行って手当てしよう｣

｢えぇ？！｣


保健室？！嫌！！絶対嫌！！


｢いいいいいです！！こんなの何でも無いので……！！｣

｢いやそれはダメだよ。怪我をさせてしまったんだからね｣

｢いや友達だったし大丈夫です！！｣


訳の分からない言い訳をし、保健室だけはなんとか免れようと必死で頭を横に振った


｢君、名前は？学校は……TP学園だね｣


ひぃぃい！！
変態だから制服見ただけでどこの学校かわかるんだ……！！
これは変態のプロに間違いない……！！


｢僕の学校の生徒が君に怪我をさせてしまった事を学校に謝罪したいんだけど、名前を教えてくれるかい？｣


どどどうしよう……っ


｢な、名前はありません！！｣

｢え？｣


先生はサーッと血の気の引くような表情をしてすぐ、私の事をすくい上げ横抱きの状態に

ななななんでぇぇ！！


｢頭を打ったのかもしれない……！！記憶喪失だと大変だ、とりあえず保健室まで運ぶよ！！｣

｢えぇっ？！｣


そのまま校内へ向かってダッシュされた


ぎゃあああああだいじょぉおぶなんですぅうううう──……！！







───────




｢ひっく……うっ……う？斉木くん？｣


ついに保健室のドアを開けられもう終わりだと思った瞬間、目の前には斉木くんが立っていた


｢斉木くん！君の友達かい？！大変なんだ、頭を打ったのか途中で泣いてしまって……！｣


奥には保健室の先生がいて、そこのベッドに横になって下さいと寝かされた

私本当に何でもないんだけど……
斉木くんと保健室の先生がいればとりあえず安心……


(というか知ってたなら何で助けてくれないの斉木くん！！)


保健室の先生にみてもらいながら斉木くんに訴える


《面白かったんでな》

(どこが！！)


私変態に保健室に連れてこられたのに何を悠長な事を！！彼女が襲われてもいいって言うの？！


(ひどい！！)

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