Ψ後の晩餐12

第512χ ページ12

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｢なんだそうだったんだぁ。ストーカーしてきてたのか｣

《その言い方やめろ》

｢不安にさせてた？｣

《いや全く不安にはなってない》



今までの事を全部話した
"灰呂の彼女だと勘違いされてたぞ"と言うと、Aさんも目を丸くしてびっくりしていた


｢清掃活動してただけなのにな〜斉木くんと付き合ってる事がバレない様に別々に行動してたのに、灰呂くんと付き合ってるって勘違いされたんじゃ意味ないね｣


ベッドに座り直していたAさんは、"もういつも通り斉木くんと一緒に登下校しよーっと"と一人言を言いながら仰向けにそのまま倒れ込んだ


どうせそのまま寝るんだろ

手に持っていた読みかけの小説にまた目を通すと、じーっと横から視線を感じる


《なんだ》

｢寂しかった？｣

《……いや、別に》

｢黙っててごめんね｣

《なんで黙ってたんだ？》

｢……自分から清掃活動してまーすってなんかアピールしてるみたいで嫌じゃない？｣


なるほどな


｢ねぇ寂しかった？｣

《しつこい》

｢……ねぇ｣

《ん》

｢ねぇ！｣

《なんだ》


小説から目を離さず返事をしていたが、最後の強い口調に小説をパタリと閉じ、仕方なくAさんを見た


……？


仰向けに寝転がりながら、両手を上にあげ広げている


《何か降臨してきたか？》

｢違うよ！！こっち来てよ〜｣


珍しく甘える様な仕草に、意図がわかる
引っ張られる様にAさんの傍へ来た


《なん、うわっ！》


突然服の胸あたりをグイッと引っ張られ、強く抱き締められる

抱き締められる事は予想していたが、ここまで強引なのは初めだ


｢私は寂しかった〜。だめだなぁやっぱり斉木くんいないと｣

《そうですか》


勝手に一緒に登下校しないと言ったのは、君だろ


｢斉木くんもギュッてしてよ｣

《嫌だ》

｢充電したいのに〜。きちんとくっつかないと充電できないんだぞ｣


はぁ
仕方ないな


軽く優しく力を込めた
想いだけで力を込めると、壊してしまいそうだ


｢やった〜！へへ！斉木くん好き〜｣

《はいはい》

｢僕も好きだぞ｣

《勝手にセリフ言うな》

｢でも絶対そう思ってるから言う！｣


！
……フッ
言ってろ


｢斉木くんのぬい欲しいな〜これくらいの｣

《なんだそれ》

｢絶対可愛い｣

《知らん》

｢寝る時いつもギュッてしてられる｣

《勝手にしろ》

｢作ろうかな。作ったらギュッてして写真送るね｣

《不器用なくせに》

｢いいの！！｣

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