Ψ後の晩餐7

第310χ ページ35

｢朝6時で人がこんなに……？！暇かよ！！｣


お前が言うな


｢と、とにかく、まだ空いてる場所を探すぞ！！｣

｢｢おぉ！！｣｣


その時、僕達の後ろにいた敷物に座る一人の男が、片手に酒を持ち嘲笑う


｢クックック……無駄だよ無駄｣

｢？！｣

｢朝6時から花見の場所取りは……ククク……とんだ甘ちゃん"場所取リスト"がいたもんだ……｣

｢……斉木くん場所取リストって何……？｣

《知らん僕に聞くな》

｢くっ……そういうアンタは何時からいるんだ？！｣

｢俺ァ朝5時だ｣

｢なっ？！俺たちと1時間しか変わらないじゃ｢おいおい……勘違いするな……一昨日の朝5時だぜ？｣

｢なっ？！｣


やっぱり言っていい？
暇かよ


その後そいつに色んな場所取リストやらを紹介された


敷物にたくさん本を積み重ね読んでいる
"ブックストア"の異名を持つ藤原

敷物にダンベルやらプロテインやらを置いて腹筋をしている上半身裸の禿げたオッサン
"マッスルクリエイター"安藤

敷物にぬいぐるみを置いて場所を取る
"置きグルミ"の岸田

これに関してはもう来てない


｢とにかくお前らの席はねぇから諦めろ。家に帰って庭のタンポポでも眺めてるんだな……｣

｢くっ……｣


そういう事なら仕方ないなよし帰ろう


｢おーいお前らこっちこっち｣


声のする方を見ると、1人空いている場所を探し回っていた燃堂が"こっちこっち"と指を指す


｢あ！燃堂くん指さしてる場所空いてるよ！｣

｢？！マジで？！取れ！！今すぐ確保だー！！｣

｢んだよ空いてるところあんじゃねーか！｣

｢空いてて良かったねー！｣

｢あ！バカ駄目だ！そこは止めとけ！｣


場所取リストが焦った口調で僕達に注意してきたが、海藤達は既に敷物を広げ確保しようとしていた


｢おい、何をしているんだお前ら｣

｢む？｣


声がした方を振り返ると、歯の抜けた小汚いオッサンがシッシッと僕たちを手で払う

なんだこいつは


｢そこは俺のとってる場所だ。早よどかんかい｣

｢えっ……でも何も置いてないし……｣

｢アホ抜かせよーく見ろ｣


そのオッサンは地面を指さす


｢……何も無くないですか……？｣

｢そこだそこ！｣

｢え？どこ……｣

｢その石。松村って書いてあんだろーが｣


みんなで地面に顔を近づけると、大きめの石に"松村"と書いてあった


((わかるかこんなモンー！！))

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