Ψ後の晩餐7

第308χ ページ33

その後借金取りは逃げ、歓喜に沸いた


《勘違いするな》


？みーこと会話してるのかな


《自分に降りかかった火の粉をなぎ払っただけだ。だがこれでわかっただろ？僕がいたからたまたま上手くいったんだ。あやうくとんだ大事件に……》


踵を返し歩き出していた斉木くんは、話の途中でみーこの方に振り返った


《やれやれ……》


また前を向いて歩き出した斉木くんの横につき、みーことどんな会話をしていたか聞いた


《予知であの光景が見えていたらしい》


斉木くんが視線だけ後ろに移した
私はもう一度下を覗くと、千里ちゃんとお父さんが幸せそうに話している

良かった……


｢全部うまくいったね！｣

《何呑気な事を言っている》

｢え？｣

《君が拉致された時点でうまくいってない。あんまりちょろちょろ歩き回るな》

｢あっ……うん……ごめん……｣


一応、心配してくれてたのかな……？


《わかったなら帰るぞ》

｢斉木くんにピッタリくっついとくー｣


そう言って腕にしがみついた


《……これはこれで邪魔だな》

｢邪魔ってなに？！私彼女ですけど？！か！の！じょ！｣

《うるさい》


そのまま瞬間移動し、斉木家に着いた


《ただいま》

｢うわっ？！……楠雄とAちゃんか……｣

｢あらくぅちゃんAちゃんおかえり……って腕組んじゃってやーだー！ふふ｣

｢なんだ付き合ってるのかー？ははっ！｣

《そうだ》
｢そうです｣

｢おっとこの言葉で１回怒られた事あったな…………って…………今なんて？｣

《そうだと言ったんだ》

｢付き合ってます…………｣

｢｢えっ？！ええええええっ？！｣｣


……そうだ……
付き合って数ヶ月経つけど、言ってなかったんだ……


｢なんだそうなら言えよ……！！｣

｢おめでとう〜っ！！｣

｢ありがとうございます……！｣


なんだか照れるなぁ……


｢2人とも付き合う前と変わらなかったから気づかなかったよ〜……｣

《僕がデレデレしてたら気持ち悪いだろ》

｢……待てよ？僕は楠雄の弱みを握ったということか…………｣

｢弱み？｣

《Aさんを握るな》

｢えっ？それって私が弱みだって事……？｣

《……そうとは言ってない》


ふふ
嘘だ
そう思ってくれてるでしょ

わかっちゃうんだから


｢今日は宴だなぁママ！！｣

｢そうね！！お赤飯炊きましょー！｣

《宴に赤飯》

｢私も手伝います！！｣

《……フッ。今日も平穏だな》

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