Ψ後の晩餐7

第289χ ページ14

不服そうではあったがAさんは大賀さんの家に行くことになった


《瞬間移動で行くぞ》

｢わかった……なんでそんなに追い出そうとするの？｣


Aさんが僕の腕を掴んだところで大賀さんの家の前に来た


｢あ、そうだゆめのちゃんと行きたい場所あったんだ！そこ行ってから初詣行こ〜｣

《行ってらっしゃい》

｢……今日は私と一緒にいたくないみたいだね｣


そう言って大賀さんのインターホンを押した

そういう訳では無いが……
まぁ、帰ってきてから説明すれば納得するだろう


そう思い、歩いて帰りながら3分後にまた瞬間移動で帰った


｢あらくぅちゃんどこに行ってたの？｣

《Aさんを友達の家まで送ってきた》

｢え？さっきまでくぅちゃんと初詣行きたがってたのに〜｣

｢あ、ママ見て面白いよ！あははっ｣

｢あらほんと〜！｣


両親はテレビを見ている今、照橋さんは僕の家のインターホンを押して誰も出ない為留守だと思っている

事前にインターホンを鳴らない様にしていたからな
僕の勝ちだ


しかし戻ってくるのがギリギリだったな
危なかった


(何この人？新年早々ナンパ……？…………えっ斉木くんの？)


！！


急いで玄関のドアを開けた


｢ほらやっぱり出てきた｣


やっぱり…………


｢ダメじゃないか女の子相手に居留守なんてつかったら｣

｢斉木くんってお兄ちゃんいたの……？！｣


目の前には兄と照橋さんの姿

最悪だ……
新年早々最悪の組み合わせだ……




───────



｢わぁ〜人がいっぱいいるね〜｣


兄が照橋さんと下手に仲良くなられでもすれば厄介な事になる
その為照橋さんをこっそり初詣に誘ったのだが、兄には速攻でバレた

そして今3人で初詣に来ているところである

Aさんは初詣前に大賀さんと行くところがあると言っていたし、大賀さん家の近くの神社はここじゃないはずだ
それにこの人混みなら中々会わないだろう


……はぁ

新年早々最悪な展開……
それもこれも全てアイツのせいだ……
この状況から脱する為、そして僕の小説の為にまず真っ先にすべき事は……


照橋さんと2人っきりにならないと……！
(斉木と2人っきりにならないと……！)


｢ところで2人はさ……付き合ってるの？｣

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