Ψ後の晩餐6

第229χ ページ2

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祖父の車に瞬間移動で乗ってついて行き、犯人探しをした

結局すぐに誰だかわかったのだが……

全く、詐欺の犯人が兄だったとはさすがの僕も想像がつかなかった
飛んだ無駄足だったな全く


｢あーやっぱり車は楽でいいねー！そういえば今日はAちゃんも来てるのかい？｣


頷いた
やはり勘のいいやつだ


｢やっぱりね〜そんな気がしたんだ〜｣

《あんまりめんどくさい絡み方するなよ》

｢楠雄はAちゃんの事になると警戒するね〜研究対象にしとこ｣

《僕のクラスメイトに手を出すな。Aさんに限らずだ。めんどくさい事になる》

｢ただの人間なら手を出さないよ〜研究しても何も出てこないし｣


……どういう事だ？
Aさんがただの人間じゃないと言いたいのか？
リングをつけていなければそこら辺の人と何ら変わりは無いはずだぞ


｢Aちゃん自体はただの人間だよ。あ、着いた｣


……兄の言っていることはよくわからない
いつも謎だ


｢イェーイ皆久しぶりー！空助くんが帰ってきたよー｣

｢空助……お前何やってんだこんな所で！｣

｢くーくん来てくれたの？！｣

｢久しぶりにみんなの顔が見たくなってね｣

｢まぁ見ない間に随分イケメンになったねー！｣

｢お兄さんお久しぶりです｣


みんなが久しぶりの兄の姿に盛り上がる中、僕の気分は下がる一方だ


やれやれ……こいつが来るなら僕は行かなかったのに


｢フン、一人増えて余計煩くなったわい……｣


祖父がそっぽを向きブツブツと言っている

そうだ言ってやれ迷惑だとな


(孫1人でも幸せで胸がいっぱいなのに孫と孫の夢のコラボじゃとおおお？！ワシは今日しぬかも知れん……じゃが一片の悔い無し！)


期待するだけ無駄か


｢そうだよねやっぱり……突然来ちゃおじいちゃん迷惑だよね……今日は出直すよ｣

｢え？！おいどこ行くんだよ？｣

｢大丈夫よウチは！｣

(え？！)

｢また来るよいつか｣

｢おいもう帰りの電車無いぞ！｣

(そ……そんな……嘘じゃろ……？嘘……待って……迷惑じゃない……そんな……)


はぁ……
兄はこういう奴だったな


(ああ……景色が歪んどる……あれほど薔薇色じゃった世界が……ワシの不用意な発言のせいで……あぁ……もう終わりじゃ……)


魂抜けかかってるぞ


｢なーんちゃって。やっぱ行くとこ無いから泊めてもらおーっと｣


祖父の魂が戻った

老人で遊ぶんじゃない

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