【実.況者】俺らの幼馴染みが馬鹿すぎた件【最/俺】 (ページ28)

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#28 -レトルト- ページ28

前回の続きです

レ「Aちゃん…何で俺のベッドにおるん？」

『今から寝るから？』

私が悪びれる風も無くそう答えると、レトやんは頭を抱えた。
季節的にソファーで寝たら風邪を引くだろう。
私は神と一緒に寝たいからわざとこうしてるのだ。

レ「じゃあ俺ソファーで寝よ…」

そう言って寝室から出てこうとするレトやんの腕を私はパッと掴む。

『風邪引くよ』

私は悪魔の笑みを浮かべそう言う。
レトやんは顔を赤く染め、“大丈夫”と言っている。
これじゃあ、一緒に寝れないではないか。

『レトやん一緒に寝よー』

レ「ふぇっ！？」

いつも通りの感じで誘う。
それに私は上目使いのプロだ。
“眼科行けよ”ってくらいに目を潤ませ、上目使いをする。
これにはレトやんも参ったようだ。

レ「わかったよ…」

よっしゃ！
レトやんは渋々私の隣に来てくれる。
そんなレトやんの顔はずっと赤いままだ。

レ「Aちゃん…あっち向いてて」

しばらく沈黙が続いた後、レトやんは顔を背けてそう言う。
…何？私を見たくないってこと？

『レトやん？私なんか悪いことした？』

もし、嫌な思いをさせてしまったのなら本当に申し訳ない。

レ「ちがっ！…ただ、俺のっ…！」

全力で否定してくる。
そのわりにはすぐにうつむいてしまっている。

『ただ俺の…？』

レ「理性が持たないからっ…」

レトやんはそう言ってからすぐ「ごめんっ。本当最低だよね…」と謝られる。
「あー…。私よくないことしたな」と思い、レトやんに謝った。

レ「いや、俺が悪いから…」

落ち込んでいる様子のレトやんが可哀想すぎて…。
私、好きじゃない男に走ったりしないのに…。
気がついたらレトやんを抱きしめてこう言っていた。

『別にいいよ…』

これにはレトやんも驚いたようだったがすぐに私の頬に手を滑らせた。
レトやんの顔が近づいてくる。
小さなリップ音を立てて、キスをされる。

本当にされると思っていなかった私はびっくりする。
が、レトやんはお構いなしにキスを続ける。
だんだん深くなっていくそれの虜になっていた。

やっとのことで唇が離れたとき、レトやんは「ごめん調子乗った」と言って笑った。

レ「これ以上はしないから…寝るときぎゅってしてていい？」

『うん…』

私はその夜一睡もできないくらいにドキドキしていた。