【実.況者】俺らの幼馴染みが馬鹿すぎた件【最/俺】 (ページ20)

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#20 -マリオ組- ページ20

キ「なぁA、俺とフジだったらどっちと付き合いたい？」

最俺ハウス、フジくんとキヨくんの前、そんな質問をされました。

そんなの選べるわけないじゃん。
フジくんもキヨくんも大切な友達だもん。
もしかして、両方好きだから選べないとか言えば逃げられるかも…。

『2人とも大切な幼馴染みだから…そういうのはちょっと……』

フ「じゃあ…俺とキヨ、どっちがAをドキドキさせられるか勝負な」

は？意味がわからん。
何だそのガキの遊びみたいな対決は…？

キ「じゃあ俺からな」

『えっ！？マジでやるっ！んっ…！』

キヨくんは私の背後から抱きつき、耳をくわえた。
耳の弱い私にとっては死亡案件だ。

キ「どぉ？ドキドキする？」

私の耳を食べた状態で喋るキヨくん。
いつもみたいなでかい声じゃなくて、囁き声。
そんな姿が色っぽく見えた。
…きっと錯覚だろう。

『悔しいけど、間違いなくキュンとした』

フ「じゃあ交代」

フジくんは敵意丸出しだ。

キ「えぇ～…」

そんな会話の中、私はキヨくんに食われた耳をティッシュで拭く。
キヨくんはちょっと悲しそうだった。

ちょっと時間が経ち、不意打ちでフジくんは私の腕を掴み、勢いよく抱き寄せる。

フ「A、顔上げて？」

フジくんにそう言われ、なんの疑いもなく顔を上げた。
そこにはめっちゃ綺麗なフジくんの顔が…。
そのまま私は顎を持たれ、フジくんの顔が近づいてくる。

え、待って！？嘘でしょ！？キヨくん隣にいるんだよ！？
私は軽くパニックである。

わざとらしくリップ音を立てフジくんの唇が着地したのは、私の口から少し離れた場所だった。
キヨくんから見たら普通にキスしてるように見えるだろう。

キ「ちょっ、フジ！お前っ」

フジくんはわざとらしい笑みを浮かべ、「いいだろ」と言う。
お前らガキか。

『キヨくん安心して。私好きじゃない男に走る趣味ないから』

キ「じゃあ、フジとキスしてないんだな！」

フ「ポジティブに捉えすぎだよ…」

いや、本当それな。
キヨくんとはそういうことできないって遠回しに言ったんだけどね。

フ「まぁいいや。A、どっちの勝ち？」

フジくんとキヨくんは私をじーっとみてくる。
「俺を選べ」という心の声が聞こえた気がした。

『我には選べません！』

キ「なんだよ。つまんねーの」

つまんなくて結構です！
てか正直、キヨくんerかったー…。