#13 -アブ レトルト- ページ13
レトさんからLINEがきた。
「俺ん家来れる?」
というものだった。
私はデジャブを感じたが、レトさんの家に行けるということが嬉しかったのでどうでもよかった。
私はすぐにレトさん家に向かった。
レ「お、やほ」
レトさん家に行くのもこれで3回目。
レトさんがマスク無しで、ドアから顔を出すのにも慣れつつある。
私はレトさんの部屋に入ると、見たことのない男性がいた。
…誰?
レ「あ、これアブさん」
『えっ!?』
私の目の前に神が2人もいる。
最高だ。
ア「えっと…Aちゃんだっけ?」
うわぁい!
アブさんが名前呼んでくれたぁ!
ん…待てよ?
『何で名前知ってるんですか?』
ア「よく、レトやんからよく話聞いてるから」
え…!?レトさん私の話してるの?
やだ…めっちゃ嬉しいっ!
レ「本当そういうのええから…」
照れてるレトさんもかわいい。
ア「Aちゃん、ゲーム上手いんだっけ」
『はい!』
レ「謙遜しないんや…」
だって、謙遜する必要ないし。
私がゲーム上手いの事実だし。
ア「ゲーセン行く?」
『行きますっ!』
レトさんとアブさんと3人でゲーセンに来た。
相変わらずここはうるせぇ。
ア「UFOキャッチャーで勝負しよ!」
『いいですね!』
レ「えぇ…」
レトさんは“帰ろーよ”とぼやいている。
引きこもり野郎め。
ちょっとは家から出ろ。
−2時間後−
『いぇーい!』
1万円使ってUFOキャッチャーで誰が1番とれるかという勝負。
私は余裕の1位。
レトやんは当たり前のビリ。
レ「もういやや…」
ア「レトやん下手すぎるんだよ」
アブさんは大爆笑である。
レトやんは、顔が死んでいる。
レ「いいもん。Aちゃんに癒してもらうもん。Aちゃん送るよ」
『えぇ…でもアブさん……』
ア「俺はまだここで遊んでくわ」
アブさん、レトやんにめっちゃ気ぃ使ってるじゃん。
『じゃあ、レトやん帰ろ』
レ「うん」
私はレトやんとゲーセンを出る。
辺りは太陽が登り始めていた。
…生活リズム最悪だな。
レ「ごめんAちゃん」
『ん?』
レ「アブさんに妬いた…」
え、かわいすぎん!?
レトやんは“彼氏じゃないのに”って言いながら顔を手で覆っている。
『かわいいレトやんの嫉妬とかかわいすぎるから』
レ「俺かわいいの?」
『うん』
レトやんは納得のいってない顔をしているが、それもまたかわいかった。
そうだ、今度はアブさんと2人で遊ぼ。
245人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紫燕-sien- | 作成日時:2019年11月28日 12時