mysterium �� ページ10
二人が消えると、マーリンは溜息をついて胡座をかいた。彼の頬に汗が一筋伝った。
「真逆、彼女が自覚なしとは困ったね」
「ああ、自覚があれば未だ救いようのあったのだがね」
ぽそりと呟かれた言葉に、エミヤが返す。
自覚って何？
何でマーリンは溜息ついたの？
私は、頭の中がハテナだらけになった。
「◾◾◾」
近くを見ると、ヘラクレスが切り株を指さしていた。
「座れって事かな？ありがとう」
「では、失礼します」
ヘラクレスは私達が座ったのを見ると、おそらく武器で切り倒した(と思う)木をマーリンとエミヤの近くに置いた。
二人はその木に腰掛けた。ヘラクレスは霊体化した。何か仲間外れみたいで、悲しい。
「さて、マスター」
マーリンが私を真剣な眼差しで見ている。
マーリンは基本、私をマイロードと呼ぶ。だから、マスターと呼んだ時は十中八九重要なことを話す時だと知っている。
「この特異点の聖杯について、話そうか」
「聖杯について？」
今までのようなものでは無い、という事なのかな。そう私は思った。
「...ふむ。単刀直入に言うべきか、説明してからか、どっちがいいかな？」
「どっちでもいいかな」
マーリンはそう言った私に苦笑して、言った。
「じゃあ、単刀直入に」
「...うん」
結局、単刀直入に言うじゃん。
ツッコミは今言うべきではないと思ったので、飲み込んだ。
「───────聖杯の話をしよう」
マーリンはいつもの台詞を吐いて、
*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*
作者より
ここから、キリスト教やら沢山の話を混ぜ込んでいる感じになります。生々しい表現も沢山出てきます。
流石に、何も無しで見ていただくのも自衛のしようがないと無いと考え、この場を借りて言葉を綴っています。
にわか知識やら、色々な闇鍋になりますので、
自衛は自身で行ってください。
ではよろしくお願いします。
*因みに、タイトル名はラテン語で「謎」です。
【sanctum Gradale �顱暸�←mysterium ��
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作者名：瑠璃 | 作成日時：2019年11月3日 11時
