教科書 ページ24
今日も平凡な一日が
過ぎていこうとしている。
英語の授業が終わり、休み時間。
次の数学の準備をしていると
何やら廊下が騒が＿＿いや、ここも騒がしいな。
何だ？
貴「あの…… 」
『ﾋﾟｸｯ)…… 』
貴「く…斉木くんは居ますか？」
僕かよ。
「は、はい！！」
「あ…あそこに！！」
「斉木！！ 楠木さんが呼んでるぞ！」
一気に視線が突き刺さる。
目立ちたくないのに…
(おっふ、楠木さん。今日もふつくしい)
(こ、声掛けられた！ いつ死 んでも良い！！)
(てか、呼び出し相手が斉木だと！？)
(どういう事？ ま、まさか)
((告白！？))
それはない。
大方、教科書を借りに来たのだろう。
何故僕なんだ。
夢原さんとか照橋さんから借りればいいのに…
Aさんを見ると
うつむきがちで、ほんのり頬を染めていた。
『！？』
((やっぱり告白だあぁぁ〜！！))(´д｀|||)
いや違うだろ！
『……どうしたんだ？』
貴「あ、あの。英語の教科書忘れちゃって…
恥ずかしいんだけど、貸してくれないかな？」
ほ、ほら、やはりな！
こんな目立つ人がこんな所で
告白の呼び出しなどする訳がないだろう。
『………』
……落胆などしてないからな。
『丁度終わった所だから良い＿＿』
「楠木さん！ 教科書なら俺のを貸すよ！！」
「いいや、俺のを貸す！」
「いや、俺が！！」
次々と手を挙げる生徒達。
スッと僕も手を挙げる。
「「「どうぞどうぞ＿＿じゃない！！
貸すのは俺だ！！」」」
ダチ〇ウ倶楽部みたいなノリになっているぞ。
ってか、Aさん困っているじゃないか。
貴「ありがとう。気持ちは嬉しいんですけど
今日は斉木くんの教科書を借りたいなぁ。
次忘れたら貴方達に貸してもらいますね！」
「「「おっふ。よ、喜んで！！」」」
周りの奴等はそれを聞いて
"ずりぃぞ！"だの、"俺も入れば良かった"だの
余計に騒がしくなる。
窪谷須なんかこの世の終わりみたいな顔してる。
Aさんに教科書を貸し、彼女は
去ろうとしたが、それは叶わなかった。
？「おい、お前」
呼び掛けられたと思わないAさんは
そのまま踵を返しかけたんだがな。
「今、教科書を借りたそこのお前だ！！」
貴「はい？」
「な、名前は何と言う」
貴「？ 楠木Aです」
「楠木A、か……(照橋心美といい、
何故こんな美しい人がこの学園に居るのだ！？
というか、照橋心美以外にも居たとは…！)」
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柏餅(プロフ) - 一気読みさせていただきました！最高すぎます!!! (2月17日 1時) (
レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
風神真優(プロフ) - はりーさん» ありがとうございます！途中までで短いですが楽しんで読んで下さい！ (2019年4月4日 14時) (レス) id: 9b71a59be1 (このIDを非表示/違反報告)
はりー - すごく面白くて、感動してしまいました！！次編も楽しみに読みます！応援してます！！ (2019年4月4日 13時) (レス) id: 6ad50ecc50 (このIDを非表示/違反報告)
風神真優(プロフ) - 夕さん» ありがとうございます。そろそろまた更新させて頂きますね〜。 (2019年2月11日 17時) (レス) id: 9b71a59be1 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - ファイトです！ (2019年2月11日 17時) (レス) id: 4cb630b68b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風神真優 | 作者ホームページ：http://id11.fm-p.jp/564/kazakamimayu/
作成日時：2018年2月25日 23時
