97* 最強少女も彼の前では最強でなくなる。 ページ49
2人で彼女の大きな家に戻る。
Aが先に玄関に入って、総悟は後から一歩、そこへ足を踏み入れた。
途端、倒れる様に抱きついてくる彼女。
「……〜おかえりっ総悟」
「ただいま」
子供の様に燥いで玄関で縺れ合い、漸く靴を脱いで部屋に戻る頃には2人とも少し疲れ切っていた。
ベッドに横になって総悟が彼女を後ろから抱きしめる。
「A、」と甘い声が彼女の名を呼んだ。
「何度も言うが俺はまだ弱ェ。お前を守り切れる自信もねェが…それでもいいんですかィ?」
「いいよ。私だっていざとなったら魔法で逃げれるし! …それに、痛いのより…総悟と会えなくなる方が辛いから」
「……俺もでィ」
苦しくなるほどぎうぎうと抱き締めてくる総悟。
これはもしかして抱擁じゃなくてプロレス?なんて彼女が脳内で思考を繰り広げて居たが、沈黙が続いてAが声をかける番だった。
「……総悟も、私なんかでいいの? もっと私より可愛い子いるよ。小春ちゃんとか」
「誰でィそりゃ」
「私をハブった子」
「ある意味お前も性格歪んでんな」
まぁ勿論皮肉だが顔だけ見ればあの女子は相当美人だし総悟に献身的に尽くしそうなので内心本気でAは言ったところもある。
「…それにすぐに怒るし泣くし、総悟の事絶対困らせる」
「それはそれで可愛いからいいんでィ」
「……総悟が他の女子と喋ってたらむかつく」
「俺もお前に同じ感情抱いてんでさァ」
「総悟が他の子の所行っちゃったら絶交するかも」
何かと理由をつけて意地になるAが可愛くて思わず総悟はふは、と吹き出してしまった。
驚きにこちらを見るAと目が合う。
「お前以外興味ねェから安心しなせェ」
「…………負けました」
不意打ちにおまけ、と言うかの様に唇が触れた。
たったそれだけの事なのに彼女はみるみる首まで真っ赤にさせて。
愛しくて総悟は彼女の上に覆いかぶさる。
「ちょっ! 総悟! 何する気!」
「何って…そんな事聞くのは野暮でさァ
散々我慢したんでィ。さっさとやらせろィ」
「駄目だってば! 運営引っかかる! アッメタ発言」
「そんならお得意のまほーで俺を退かせばいいだろうが」
これから起こる事を想像して益々顔を赤くするA。
そして意地悪に総悟が笑って顔を近づけてくる。
「…発動しねーって事は、合意の上ですぜ?」
「…っう、」
最後に総悟は不敵に笑って、Aに熱いキスをした。
最強少女も彼の前では最強ではなくなる。
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桃 - うぇ!? なんですかこの作品!…………神じゃないですか!! 作者様神ですか!? この神作品を作ってくださって有難うございます!いつまででも更新待ってます! (2018年10月3日 19時) (レス) id: 6ebd955238 (このIDを非表示/違反報告)
蒼井(プロフ) - 主人公とキャラの駆け引きがとっても自分のタイプです!これからも応援しています! (2018年4月3日 22時) (レス) id: 2e9a8055ee (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - これからも頑張ってください! (2018年2月10日 12時) (レス) id: 5460fa1ff4 (このIDを非表示/違反報告)
さらんりちぇ(プロフ) - 総悟大好きなので、すごく面白いです!これからも更新がんばってください! (2018年1月31日 20時) (レス) id: f4f18cc943 (このIDを非表示/違反報告)
インク(プロフ) - 沖田くんオチですか。…沖田くんオチって意外と人気あるんですよねコレが。こんな駄作者な私でも100hitも行けるくらい。沖田くんはやっぱ最高だった。続き待ってます。と言っても最後のセリフは完全に襲う気マンマンだけど。 (2018年1月8日 6時) (レス) id: 2ca11f0d25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おそらまめ | 作成日時:2017年10月29日 20時