9 ページ9
ナイトの指名はナンバーズに限る。
カラーズの指名は出来ない。
勿体ぶってるのか？
店内での揉め事は一切禁止……
それはそうだろう。
何を今更？
本人及び配偶者以外は別室にて待機。
他に誰が来る？
運転手とか？
SPか？
連絡先の交換は勿論、個人的な連絡も禁止。
そういう営業しなくていいのか？
そんなのが大事なんじゃないのか？
水商売って……
外で会っても見知らぬ他人……
声は掛けない、目も合わさないって。
社会的な地位が有りまくりな客相手だとそうなるのか？
会員規則からホストの規則へと目を通す。
ホストはナイト……
その中にカラーズ＝キング、クイーン、ジャック、エース、ジョーカー。
後はナンバーズ…こっちは上下なし。
空いたら後から入った人間がその数字に入る。
カラーズは
前任者からの指名。
ナイト資格必須事項？
資格があるのか。
英会話？
ワルツ？
武術？
射撃？……！？
………なんだ、これ。
これって必要なのか？
なんの為に？
「客を守る為だよ。
まぁ年に１、２回あるかないかだけど……」
さらりと物騒な言葉が返って来た。
年に１回は確定？
「なんで？」
「そりゃね色々あるよ。
テロとか？
覇権争いとか？
都内のホテルは体面悪くなるけど、ここ近隣何もないからさ。
結構過激なの来るよ」
過激なの……って、何？
働くなんて言った事を後悔し始める。
「大丈夫、うちのガーディアンは最強だから」
「ガーディアンって？」
「警備員さん」
……いや、警備員さんってレベルじゃないだろ？
「ここは治外法権。
あ、渡してないか。
客との契約の時には馬鹿みたいに分厚い規約書がある。
その中に眩暈がする程、細かく書いてあるから。
暇潰しに読むといいよ」
確かに暇は潰れそうだが、そういう理由で読むものではないだろう。
「俺は店行くけど、どうする？
ここで大人しく待ってるか、店の雰囲気見に行くか……」
「行きたいけど……」
包帯だのガーゼだの顔にある。
行っていいものか……
「モニタールームから見とく？
気になるなら中も外も見れるから。
今日はややこしそうな客はいないから平和だと思うし」
怪我人である自分がラフなのは分かるが、ホストである彼がジャージにTシャツ、パーカーと言うのは有りなのか？
「来るならちゃんと付いて来てね。
道外れると警報なるから」
……さっき言ってた警備員が頭を過る。
「わかった」
「じゃ、行くか」
連れだって部屋を出た。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 156人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蒼羽
| 作成日時：2020年2月10日 8時
