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side 五郎
「大丈夫ですか？」
「大丈夫か？」
付き添いのスタッフさんやジロ兄から心配される。
シロが俺の体に触れ
「痛い所は？」
「背中だけかな？」
「他には？」
「多分……ない」
「そっちの痛みに紛れてるかもしれないから他に痛みが出て来たら言ってよ」
「うん、わかった」
医者の卵だもんな。
こういう時、頼りになる。
シロに言ったら
『まだまだ勉強中だよ』
って言うけど……それだけ沢山の事を勉強してるんだもんな。
「折れてたりする感じはないけど、念のために後で病院行こうな」
「大丈夫だよ」
「駄目だよ。
明日には飛行機乗んの。
気圧の変化で体調崩れる事もあるから……念のため…な？」
「……わかった」
立ち上がって足が痛まない事にほっとした。
ほっとしたら視線を感じて…見ると……俺が乗ってた馬が不安そうに俺を見てた。
「大丈夫だよ。
おまえも痛かったよな」
急に蹴られたらびっくりするし痛い。
驚いて飛び上がったから俺が落ちたんだ。
こいつのせいじゃない。
蹴った奴が悪い。
それより……イチだ。
あいつ……追って行っちゃったよ。
しかも競走馬並の速さで……
大丈夫かな？
サブ兄が追ってくれたけど……流石にイチと同じスピードは出せてないし。
スタッフさんの指示でシロとジロ兄が一緒に乗る事になり、シロの馬にスタッフさんの一人が乗ってイチたちを追った。
「乗れますか？」
残ったスタッフさんに確認され頷いて馬に乗る。
ちょっと怖い気もするけど……ここで怖がって乗らないと、この子が落ち込みそうな気がした。
優しい子だって言ってたもんな。
乗ってから首筋をそっと撫でる。
俺たちは焦らずスタッフさんが引くに任せてゆっくり進む。
元々、シロとジロ兄は引き馬だったからね。
追い付くと………一悶着あったのが見るからにわかる雰囲気が漂っていた。
座り込む男の前にイチとスタッフさん。
その後ろに３頭の馬が男を睨んでいる？
……正確にはスタッフさんだけは営業用スマイルを浮べている。
どう声を掛けていいかわからず呆然としていると、俺らに気付いたサブ兄がそろりとこっちに寄って来た。
「何があった？」
ジロ兄が尋ねるとサブ兄は身を竦めて
「イッちゃんがキレた」
温和なイチが？
３人とも頭の中にハテナが浮かんでいるだろう。
それ程、イチがキレるなんてイメージはない。
あ……でも………俺は１度……見た。
あれか……？
「ほら、どうすんの？」
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蒼羽(プロフ) - 青黄赤緑紫LOVEさん» コメントたくさんとお気に入り登録ありがとうございます。うちの三男さんはどっちも１番美味しい所取りしてると思います。実は変幻自在な子として位置付けてます。のんびりとしたお話なので、息抜きにほっこり読んで下さい。これからもよろしくお願いします！ (2021年12月16日 12時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - これからも蒼羽さんのペースで構いませんので更新、楽しみに待ってます。 (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 仕事と家事の合間に息抜きを兼ねて引き続き読ませていただきます。先月からお気に入り作者登録させていただいています。 (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 話の内容(情景)が鮮明に浮かび舞賀家や五十嵐家を覗き見してる感じでメイン(目線？)感情移入してキュンが止まりません。 (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 11月中旬頃から『小さな温もりを集めて』を知り一気に拝読させていただきました。五十嵐兄さんズも舞賀兄弟も各々、特徴ある個性を表現されてるからなのでしょうか？ (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2021年11月10日 11時
