１８ ページ18
side 四郎
今でも鮮明に覚えている。
牙が生えてたとか目付きが悪いとかじゃなく……無表情なヒーロー。
しかもトレードマークの真ん中の真っ赤な鼻がない。
でも頬っぺたはあって……兎に角怖かった。
「なんでサブ兄はこれを選んでジロ兄に渡したの？」
「なんか見たらジロ兄のあれを思い出して渡したくなった」
単純か！
でも子どもの頃のトラウマって今も鮮明に思い出せるな。
そして大人になってチャレンジャーに変わる。
ジロ兄のそれを引ったくって見てみた。
……………なんかシュールで可愛いじゃん。
って思えた。
トラウマ乗り越えてたよ。
よかった………子どものヒーローがトラウマって笑うしかないもんな。
「大丈夫になってるよ、ゴロ」
そう言ってゴロにメガネを渡す。
「そうなの？」
「うん、なんかシュールで可愛いかった」
俺がそういうとゴロも意を決してかけてみた。
「あ、うん。
不気味さは残るけど……大丈夫みたい」
「だろ？
克服したな」
「……かな？」
「よかったね、サブのおかげだ」
イチがラブリーなメガネをかけたままニコニコ言う。
まぁ……結果オーライか？
普通の絶景とラブリー？な夜景を楽しんで函館山を降りた。
夜景を存分に楽しんでからホテルに向かったら……
いや、ホテルじゃないじゃん。
夜景とかって近代っぽい街で旅館？
しかも格式が高気な高級老舗旅館？
ジロ兄じゃないけど……ちょっとビビる。
なんちゅーとこ取ってくれてんの、兄さんず。
夜景を堪能し過ぎて予約してた夕食時間ギリギリで、サブ兄の来て直ぐ温泉は諦めるかと思ったけど
「カラスして来る！」
ってダッシュかました。
出来たてを提供するために少し時間がかかるって事だからなんだけど。
食事時間にきっちり間に合わせたサブ兄って。
各々の前に置かれた膳。
俺の分だけ刺身が抜かれて魚の煮付に代わってる。
よく見るとジロ兄の刺身の皿には貝が入ってる。
こんなオーダー通してくれてたんだ。
相変わらず兄さんず……抜かりない。
用意された料理はどれも美味しかった。
「お腹ぱんぱん」
に、なってばっかりだよね。
どこのホテルの料理も美味しすぎて食べ過ぎる。
「じゃあ、腹熟しのお風呂行こう！」
マイペースだな、サブ兄。
翌日の朝食は純和風の料理。
しかも吊るし鍋に海鮮味噌汁が入ってて簡易の吊るし台に吊るしてある。
下にはIHヒーターを置いて保温。
海鮮から出汁が出て凄く美味かった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 341人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼羽(プロフ) - 青黄赤緑紫LOVEさん» コメントたくさんとお気に入り登録ありがとうございます。うちの三男さんはどっちも１番美味しい所取りしてると思います。実は変幻自在な子として位置付けてます。のんびりとしたお話なので、息抜きにほっこり読んで下さい。これからもよろしくお願いします！ (2021年12月16日 12時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - これからも蒼羽さんのペースで構いませんので更新、楽しみに待ってます。 (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 仕事と家事の合間に息抜きを兼ねて引き続き読ませていただきます。先月からお気に入り作者登録させていただいています。 (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 話の内容(情景)が鮮明に浮かび舞賀家や五十嵐家を覗き見してる感じでメイン(目線？)感情移入してキュンが止まりません。 (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 11月中旬頃から『小さな温もりを集めて』を知り一気に拝読させていただきました。五十嵐兄さんズも舞賀兄弟も各々、特徴ある個性を表現されてるからなのでしょうか？ (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蒼羽
| 作成日時：2021年11月10日 11時
