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side 四郎
サブ兄がたまたまネットニュースで見たらしい。
…………オオカミの遠吠え……
なんとも言えない雰囲気だった。
いつもは煩いサブ兄も興奮して身悶えそうなイチも、じっと静かに見詰め聞き入っていた。
遠吠えが消えて静かになっても２人は動かない。
感動に浸ってるんだろうな。
そういう感覚は俺にはないから、凄いな……で終わるんだけど、感受性豊かな２人は違う。
でもね……
「ほら、２人とも帰るよ。
閉園時間だから……」
そう閉園時間の案内のためのアナウンスを聞いて吠えだしたんだ。
だから園を出ないといけない。
なかなか戻って来ないから俺とゴロは両側からイチの腕を組み、ジロ兄もサブ兄の腕を持って出口に向かった。
「なんか………凄いね。
どんな音楽より心に響いた。
自然で……命そのものの声だよね」
普段は難しい事なんて言わないのに。
どんだけ感動してんの。
耳で聞いてるんじゃない、心で聞いてたんだね。
その余韻のまま……ホテルに向かった。
今日のホテルは近代的なTheホテル。
昨日のは和のテイストを醸し出したホテル。
「５人ってなるとこうなるよね」
「もしくは布団５組だな」
「じゃあ、やっぱり先ずは温泉〜」
「あ、ジロ兄……寝間着、浴衣じゃない！
作務衣だ！」
ゴロが叫んだ。
叫びたくなるよね。
いつもは用意周到なジロ兄が今回の旅行に限ってパジャマ忘れたから今朝はほぼすっぽんぽん……帯だけ残ってた。
パジャマすら寝てる間に脱ぐジロ兄だ。
浴衣なんて消えるに決まってる。
それを持ってサブ兄がイチの手を引いてさっさと風呂に向かう。
どんだけ温泉入りたいんだよ。
まぁ、俺らも慌てて後を追ったけど。
「見て見て、お一人様用の壺の風呂がある！」
「ちょうど５個あるね。
皆で入ろう」
表の露天風呂の前に並んだ壺風呂。
目敏く見付けてさっさと入りに行く。
今回は素直に早いモノ順で奥から入った。
「これはこれ楽しいね」
ここでもお風呂を堪能してから食事に向かった。
「沖縄料理フェア？」
「冬の北海道で沖縄？」
バイキングレストランの入口にかかってる看板を見て目が・。
まだ雪の残る北海道で南国沖縄料理？
どう言う洒落？
でも……ちゃんとカニもある。
だが…その横にミミガーって……
「２度美味しいメニューだね。
お得な気分！」
とはしゃいでいるのは言わずがもサブ兄。
サブ兄がお得だよ。
こんなんで喜べるなんてさ。
美味しかったけど……
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蒼羽(プロフ) - 青黄赤緑紫LOVEさん» コメントたくさんとお気に入り登録ありがとうございます。うちの三男さんはどっちも１番美味しい所取りしてると思います。実は変幻自在な子として位置付けてます。のんびりとしたお話なので、息抜きにほっこり読んで下さい。これからもよろしくお願いします！ (2021年12月16日 12時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - これからも蒼羽さんのペースで構いませんので更新、楽しみに待ってます。 (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 仕事と家事の合間に息抜きを兼ねて引き続き読ませていただきます。先月からお気に入り作者登録させていただいています。 (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 話の内容(情景)が鮮明に浮かび舞賀家や五十嵐家を覗き見してる感じでメイン(目線？)感情移入してキュンが止まりません。 (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
青黄赤緑紫LOVE(プロフ) - 11月中旬頃から『小さな温もりを集めて』を知り一気に拝読させていただきました。五十嵐兄さんズも舞賀兄弟も各々、特徴ある個性を表現されてるからなのでしょうか？ (2021年12月15日 15時) (レス) id: 3c812bd8e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2021年11月10日 11時
