エピローグ ページ38
潤が俺を待っててくれた。
怖くて迷ったけど………その手を取った。
だって……もう潤しかいないから。
新たな出会いなんて無理だし。
翔くんとまぁくんはこのまま２人で幸せになって欲しいんだ。
でもね、あの頃は本当に好きだったんだよ。
どちらかを選ぶなんてできないくらい２人ともタイプの違う優しさを持ってて……俺の中で最初から最後までニコイチだった。
初めて尽くしだったしね。
２人に愛される喜びを教らえれて……もう女の子なんて愛せないよ。
その責任は取ってね。
俺の絶望的な話を聞いて落ち込んでて。
でも今度こそ潤と幸せになるからね。
そうなったらまた飲みに行ってもいいかな？
２人の目の前でイチャイチャさせてね。
絶対幸せになって見せつけるから。
手放した魚は大きかったって思って貰えるように。
和………酷いよね。
居心地良かったのに……
なんの心もなかったんだね。
あんな顔と体だけの頭も貞操観念も何もない女に簡単に引っ掛かって……
同居して直ぐくらいに温かい家庭が欲しいって言ってたけど、彼女で大丈夫なの？
俺にはもうどうでもいいけど……
まぁ、頑張って作ってね。
やっぱり本命だったのかな、潤が。
考え過ぎちゃう癖に時々……抜けちゃうよね。
でも…あの時は本当に寂しかったんだよ。
気が狂いそうなくらい。
でも言えなくて……
これからも言わないから察してよ。
今度は逃げるだけじゃ済まないからね。
もう独りで待つのは嫌なんだ。
でも今度は逃げないよ。
今度はね、終わっとく。
外じゃないよ。
部屋の中………手首を切った後、家中にある思い出を辿るよ。
でも最後はやっぱりベッドの上で潤を待ってる。
ちゃんと見つけてね。
腐る程………放置しちゃ駄目だよ。
異臭騒ぎでご近所さんからの通報で発見なんて嫌。
ちゃんと潤が見つけてね。
俺は幽霊になって潤の側にいるから……
悪夢を見たくなければ、そうならないように大事にしてね。
もう人間不信半端ないからね、疑うような事はしないで………
裏切られて生きてくより、本当にもう死んだ方がマシだって思ってるから簡単だよ。
愛してくれるなら……なんだってするから。
その分……愛してくれなくなったら……それだってなんだってするよ。
でも潤は傷付けない。
傷付くのは俺。
俺は俺の手で自分を切り刻むから………
なんならその肉で最後の晩餐にシチューでも作っておくから………食べてね。
愛してる…………潤。
おわる
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蒼羽(プロフ) - 青子さん» 初めまして＆コメントありがとうございます！…もう嬉しすぎます。青子さんのお話もお気に入り入れて何度も読み返させて頂いてます。そんな方からのコメント嬉しすぎます。拙いお話にお付き合いありがとうございます。しかもタニス・リーファンだなんて…頑張れます！ (2021年11月26日 22時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
青子(プロフ) - 今回のラスト、まさかまさかでした。この先があったら、なかなか怖い事になりそう…などと妄想しております。蒼羽さんの作品をこれからも楽しみにしております。モンスターの太郎ちゃん、一郎君兄弟、楽しみにしております。最後にタニス・リーのファンです。 (2021年11月26日 16時) (レス) id: d98076db62 (このIDを非表示/違反報告)
青子(プロフ) - はじめてコメントさせていただきます。蒼羽さんのお話は全部読ませていただいております。毎日の更新本当にありがとうございます。 (2021年11月26日 15時) (レス) id: d98076db62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2020年11月26日 0時
