【文スト】方向音痴のマフィアさんは中原幹部にときめいている (ページ20)

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協力と訪問ページ20

彼女が言うには、この組合との戦いが終わったら私に協力してほしいのだという。

私たちも敵対しているはずでは？と問うと、「そのへんは大丈夫っぽいですよ」。
ちょっとわけがわからない。

先ほどの交渉は上手くいったようには見えなかったのだけれど……？

その上、「今は言えませんが、あなたにも得があります。絶対に」と胸を張って言っていた。
その自信はどこからくるのだろうか。

まあ彼女なりの考えがあるのだろう。
もし嘘だったら殺せばいい。

私は頼みを承諾した。
ぶっちゃけ早く中原先輩のところへ帰りたかったのだ。

と、いうわけで。

やってきました中原先輩のご自宅！

直属部下の私にだけ与えられた権利……もとい任務。
それは、上司である中原先輩の様子を見に行くこと。

本人に拒否されない限り、3ヶ月に一度くらいの頻度で自宅を訪問できるのだ。
そして今日はなぜか中原先輩は一時的に帰宅を許されている。

大義名分……目的は"幹部との親密な関係を築き、より連携して組織に貢献できるようになること"。

直属部下、最高。

「中原先輩、Aです」

暴れるように脈打つ心臓をなだめ、インターホンを押す。

『あァ、入っていいぞ』

「お邪魔します」

アアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！！！！！

やばい！！
中原先輩の匂いが……！！！！

「悪いな、こんな時にまで来てくれてよ」

「私が勝手に心配して来ただけなので、大丈夫です」

もうホント好き………………。