TIME.56 ページ7
ベルモットが運転する車に揺られこの状況をどう切り抜けるか僕の脳内で緊急会議中、しかし僕の経験の乏しい頭じゃこの危機を打破する考えは思い付かない…
「度し難い…」
「難しい言葉使うのね、着いたわよ此処に会わせたい二人が居るの」
車の窓から覗くと有名な高級ホテルが建っていた、僕はホテルを見て更に身体中の血が引くのを感じ世界の終わりが近い様な感覚がした。
「やっぱり帰っていいですか?僕にはまだ早すぎると思いますが」
「駄目よもう二人とも居るもの、今帰ったらリトルだけではなくバーボンの命も危ぶまれるわよ」
「仲間も平気で殺すんですか…」
「父親を死なせたくなければ素直に従いなさいリトルバーボン」
パパを人質に取られ僕は素直に従わなければならなくなった、奴等はいったい僕に会ってどうするつもりなのだろうか?
ベルモットに連れられホテルの最上階の部屋に連れていかれる、部屋の中には黒服の男二人が立っていた。
「遅いぞベルモット何時まで俺を待たせるつもりだ」
「うるさいわね、リトルを捕まえるのに苦労したのよ、連れてきてあげたんだから感謝ぐらいしなさい」
「そいつがリトルバーボンか」
黒服の男が僕を睨む、その殺気に思わずベルモットの背に隠れた。
「ちょっとそんなに睨まないでよリトルが脅えてるじゃない」
「チッ…いけ好かない顔だな」
「あの…何で僕を此処に連れてきたのですか?」
凄く怖いけど僕を此処に連れてきた理由を探らなきゃ…できたら今すぐこの場から逃げたい。
「テメェを此処に連れてきたのはRUMがテメェに興味持ったからだ」
「RUM?」
RUMって何だろう、黒ずくめの組織の何だろうか?そのRUMが僕に興味持ったから動いたのかな?
「僕に何の興味があるんですか僕に興味を持つ理由が知りたいんですが」
「知らねぇよテメェみたいなただのいけ好かねぇ餓鬼に持つなんてよ、いいか?妙な事してみろそしたらテメェの脳天ぶち抜いてやるからよ」
「そんな事したら貴方の脳天もぶち撒けられますよ」
「パパ!!」
パパが助けに来てくれた、良かった…パパの声を聞いて涙が出そうになった。
「あら随分とお早いご登場ね」
「言ったでしょう息子を貴方達と関わらせたくはないと、この子に手を出したらいくら貴方でも許しはしませんから」
パパは僕を抱え部屋を出る、パパの匂いに安心して身体の震えは少し治まった。
76人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:イズミ | 作成日時:2018年9月12日 19時