TIME.68 ページ19
今日はパパと一緒にスキー教室に来ている｡先生が来られなくなったから臨時でパパがインストラクターをすることになった､僕はパパに強制的に連れてこられた｡
｢｢安室さんすげぇ!!｣｣
｢それじゃあ､教えた通りにできるかな?｣
｢｢はーい!｣｣
皆パパに教えられた通りに雪の上を上手に滑っているけど僕は上で滑る勇気が無く立ち往生している｡
｢(皆凄いなぁ…僕なんて怖くて滑れないよ)｣
｢滑れないのか?｣
｢うん…ちょっと怖くて滑れないの｣
滑るのに尻込みしているとパパに声をかけられた｡
｢出流はスキー始めてだからな怖いのも無理はないさ｣
｢僕皆みたいに滑れるかな?｣
｢大丈夫出流なら滑れるさ､最初はゆっくり滑ってみようか｣
｢うん!｣
パパに良いところを見せたい僕は滑ると決心しパパの支えもあり少しふらつきながらも皆の元へ滑る事が出来た｡
｢出来たよパパ!｣
｢その調子だ!｣
パパに勇気づけられた僕は次は自分一人で滑ると気合いを入れて他の子達と一緒に上へ登った｡
｢次誰が一番速く滑れるか競争しようぜ!｣
｢うん!｣
｢俺が速く滑れるぞ!｣
皆と騒ぎながらスキーで競走した､僕は少しふらつくから皆よりはゆっくりだけどちゃんと一人で最後まで滑れたから満足だ｡
パパの指導のもとスキーを堪能した僕らは雪が吹雪いてきたのでスキー教室は終了となった｡
｢安室さん!｣
｢スキー教えてくれて…｣
｢ありがとう!｣
やっと終わったと思ったけど何か変だな…周りを見渡してみたら他の子も周りを見渡している､一人の男が居ないみたい｡
｢そういえば浩太は?｣
｢しばらく見てない…｣
浩太君のお父さんが浩太君と連絡取っている間に浩太君の友達のスマホで浩太君の居場所がわかった､大分奥の方に居るみたい｡
｢出流今から浩太君を迎えに行くからお前は皆と一緒に居るんだぞ｣
｢…うん､ちゃんと戻ってきてね｣
｢大丈夫すぐ戻るから｣
パパは浩太君が居る谷へ滑っていった､不安でいっぱいだけど僕はパパを信じてるから僕は大人の人の指示に従おう｡
……
…
｢そんで学校から高い所からビョーンって!｣
｢すげー!!｣
浩太君とパパは無事帰ってきてくれた､浩太君は軽い凍傷で入院することになったけど浩太君から聞いた話は凄かった｡
｢…パパ｣
｢危ないから駄目｣
｢ケチ｣
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作者名：イズミ | 作成日時：2018年9月12日 19時
