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「被害者本人？
ジサツってことですか？」
『ちょうど同じ頃にある女性が絞殺されているのが発見されたの。
…それが私の母。
そして犯人が、父親だった』
母の死体のそばには時計が落ちてたの。
調べたらそこに私の指紋がついていた。
『小さい時に母から貰った唯一の宝物みたいなものだったの。
それをあの男は、証拠に使った。
──── 私に罪を着せるために』
すべての罪を私に着せるために、
自らが死んだんだ。
私が殺したように、見せかけて。
『…中堂先生のおかげで、私は救われた。
新しい人生を、目標を与えてもらえた』
「黛さん、」
『本当どこまで私の人生を狂わせたら気が済むんだろうね』
久部くんの冷たい手が私の頬を撫でる。
目の前が、にじむ。
『っ、ごめん。
何泣いてるんだろ私』
どれだけ拭っても溢れる涙はとどまることを知らない。
「すみません、」そう聞こえた瞬間に感じたのは、
全身を包む温もり。
『く、久部くん…』
──── なんで私抱きしめられてるんだろう
冷えきった久部くん体は、何故か温かくて。
余計に涙が止まらなくなった。
「結構、かなり怖いっすね。
…死ぬの」
『法医学のK、残り三つは、
結構、かなり、怖い。
なんてね、冗談』
「肩捕まっといてください」
「このまま、」と少しだけ久部くんは体を離した。
私が思っているより久部くんは男らしくて、
頼りになる人だった。
『巻き込んで、ごめんね』
「…いえ」
何度も首を振りながら久部くんが答える。
私が真実を追いかけようとしたせいで、
久部くんも、ミコトも傷つけてしまった。
せっかく見つけた真実だって、無事に伝えられるのか分からない。
『明日の夜、空いてる？』
「、明日？」
『なにか美味しいもの食べに行こう
何でも奢るよ』
「…明日」
『明日』
嬉しそうに微笑んでくれる。
『明日、何食べたい？』
「ふふ、温かいのがいいな」
『そうだね、熱すぎるくらいのがいい』
その瞬間、ゴンゴンとなにかに叩かれる音。
『あ、ここです！』
「ここにいます！」
必死に今では天井になってしまったトラックの壁を叩く。
──── また、未来が開いた
『ありがとう、
──── 中堂先生』
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あんず。 - 総コードじゃなくて、水の硬度じゃないですか？あと、亜州酸じゃなくて、亜硝酸だと思います。貯水地に含まれる成分なので (2018年1月28日 17時) (
レス) id: 7a53a4dd7e (このIDを非表示/違反報告)
杠(プロフ) - 今、アンナチュラルにどマりしているところ、の小説は嬉しいです！と少し気になったのです美澄ミコトではなく、三澄ミコトだと思います！！これからも楽しみにしています！！ (2018年1月28日 10時) (レス) id: 7c452d0c7b (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - ポメさん» ありがとうございます！とっても嬉しいです（；_；）これからもよろしくお願いします！ (2018年1月25日 21時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - 若菜さん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです！この先も頑張りますのでぜひ楽しんで読んでください！！ (2018年1月25日 21時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
ポメ - すごい文才だなぁ。凄いなぁ。面白いです∧∧ (2018年1月24日 0時) (レス) id: 4385b4fd2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2018年1月20日 0時
