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( 久部 )
「あの、あれって有名なんですか？」
『んーあれ？』
「美澄さんが練炭に詳しいのって、昔あれだから…」
「研究してたからねえ」
「研究？」
『ミコトずっと研究してて論文も書いてる』
やっぱり気になるんだーとニヤニヤする黛さんに「違います」と必死に否定した。
────────────
「練炭による殺人、ジサツに関する検討。
浦和市で起きた一家四人無理心中事件の検討。
自分のことか」
──── 確か、事件を起こしたのは母親で
母親は紅茶に睡眠薬を混ぜ、夫と男児を眠らせたあと練炭を焚いて一酸化炭素を注入させた。
女児が寝ていた隣室にも一酸化炭素は少しずつ流れ込んでいった。
発見された時、父、母、男児は既に心肺停止。
隣室の女児は昏睡状態にあったが病院に搬送され一命を取り留めた。
あと三十分発見が遅ければ脳に障害が残ったと推測される。
「まじか、すっげ…おお、お、！」
気付けば左からパソコンを覗き込む中堂さんがいた。
──── やっべー全然気付かなかった
「心中マニアか？」
「あのこれ、美澄さんの論文、です」
「んーああ、興味はそっちか」
インスタントであろうラーメンを混ぜながらソファーに座り込むと一気にすすり込んだ。
「あの論文の事例では母親が無理心中を。
身勝手な殺人を起こしたんですけど、娘だけが隣の部屋にいて助かったんです。
何でだと思います？
最初から助けるつもりならもっと確実な方法とりません？
風呂場にいさせるとか」
娘だけが助かった、それがどうしても引っかかってしまう。
なぜ男児もいながら彼女だけがたすかったんだろうか。
「名探偵の推理は？」
「…真犯人は父親なんです。
母親は殺されそうになりながらも、娘だけは助けようと娘は隣の部屋に逃がした」
「美談だな」
「ですよね」
これは後から見たものの理想にしかならない。
こうであって欲しい、そういう願いが偽の真実を造ってしまうんだろうか。
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あんず。 - 総コードじゃなくて、水の硬度じゃないですか？あと、亜州酸じゃなくて、亜硝酸だと思います。貯水地に含まれる成分なので (2018年1月28日 17時) (
レス) id: 7a53a4dd7e (このIDを非表示/違反報告)
杠(プロフ) - 今、アンナチュラルにどマりしているところ、の小説は嬉しいです！と少し気になったのです美澄ミコトではなく、三澄ミコトだと思います！！これからも楽しみにしています！！ (2018年1月28日 10時) (レス) id: 7c452d0c7b (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - ポメさん» ありがとうございます！とっても嬉しいです（；_；）これからもよろしくお願いします！ (2018年1月25日 21時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - 若菜さん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです！この先も頑張りますのでぜひ楽しんで読んでください！！ (2018年1月25日 21時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
ポメ - すごい文才だなぁ。凄いなぁ。面白いです∧∧ (2018年1月24日 0時) (レス) id: 4385b4fd2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2018年1月20日 0時
