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叱咤と黒猫。弐 ページ7

「あ、猫!」

「煩いよ、兄さん」

目を輝かせて縁側に行き、
猫の首根っこを掴んで戻って来た遥斗。

彼の喜びも弟によって消し去られてしまった。

あからさまに落ち込む。

そんな遥斗から猫を奪い取り、蓮乃は膝の上に猫を乗せ、
毛並みに沿って撫でる。

普段なら動物に手を出そうとするものなら
即、引っ掛かれるか噛まれる蓮乃だが、

この黒猫は嫌という素振りを見せなかった。

いや、寧ろ「もっと撫でろ」と要求しているようにも見える。

蓮乃も遥斗同様テンションを向上させ、撫で続ける。

ご飯に毛が付くかもしれない、ということを湊に言われたため、
少し離れた居間で猫を撫でまわしていた。

しかし数分後、顔に深く引っ掻き傷を付けた蓮乃が
戻って来た。

本人は「猫さん…お家帰っちゃった」と言っているが、
乱雑に撫でたのだろう。

よくある事だ、と湊は誰に言うでもなく呟く。

遥斗は救急箱を取りに自身の部屋に姿を消し、
予想通り救急箱を持って戻って来る。

「あ、そうそう。僕明日円周さんと甘味処巡りしてくるから」

横目で蓮乃に包帯を巻く遥斗を見据え、
「お留守番宜しくね」とでも言いたげに二人を見つめた。

「え…え?」

遥斗が何か言いたげにするのを気にせずに、
湊は食器を片付け、自室に戻る。

蓮乃は明日の献立の提案に頭をフル回転させていた。

友人と甘味処。壱→←叱咤と黒猫。壱



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のゆり(プロフ) - 八重を出して頂きありがとうございます…!(感激) 更新楽しみにしてますねっ!(() (2018年3月12日 21時) (レス) id: b3b81574c1 (このIDを非表示/違反報告)
松宮カナメ - うわわわ、使って頂きありがとうございます!率なんて扱いにくいキャラでしょうに…更新頑張ってください! (2018年2月16日 16時) (レス) id: eb873f1f0d (このIDを非表示/違反報告)
のゆり(プロフ) - あ、忘れていました!関連キーワードに「神様の依頼箱」と記入お願いします! (2018年2月6日 22時) (レス) id: b3b81574c1 (このIDを非表示/違反報告)
のゆり(プロフ) - 早速書いていただきありがとうございます!面白そうです…!募集企画の方に貼らせていただきます! (2018年2月6日 21時) (レス) id: b3b81574c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朝猫。 | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月5日 17時

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