叱咤と黒猫。壱 ページ6
「蓮乃ォ…」
「何々?どしたん?」
「お前、いい加減に罠は止めろ!」
蜘蛛の巣の如くそこら中に張り巡らせられている糸。
これは糸の神であるコイツがやったと見て間違いない。
実質そうなのだ。
しかし、ちゃんと蓮乃にもこうする理由はある。
新選組の隊長である
まぁ、理由なくこんな事をされてはたまったもんじゃない
「それをいい加減にしろって言ってんの!」
「何?屯所やないんやし、ええやん」
「ここ、僕らの家なんですけどね!?」
そもそも一ノ瀬さん、ここ知ってんの?と付けたす。
何時もなら笑顔を張り付けている湊だが、
家では素が出るらしく、三十分程叱咤していた。
数十分前まで正座だった蓮乃もいつの間にか胡坐を掻いている。
そんな中、遥斗は一人せっせと糸を処分していた。
それから料理、洗濯と
まるでバーゲンの際の主婦の如く俊敏に動く。
もう双子の兄や居候先の家主ではなく、ただの雑用係と化してしまっていた。
「いつもいつも言ってるでしょ?大体、一ノ瀬さんが罠にかかるとは思えないよ、
凄い上司なんだし…って聞いてる?」
数十分の叱咤に疲れ切ったのか、鼻提灯を出して寝ていた。
お説教はまた今度、っと呟いて
蓮乃に布団を掛けるよう言う。
喜んでとばかりに笑顔を見せた遥斗は布団を取りに押し入れへ駆けて行った。
日も暮れ始め、縁側で黒猫が目を覚ました頃。
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のゆり(プロフ) - 八重を出して頂きありがとうございます…!(感激) 更新楽しみにしてますねっ!(() (2018年3月12日 21時) (レス) id: b3b81574c1 (このIDを非表示/違反報告)
松宮カナメ - うわわわ、使って頂きありがとうございます!率なんて扱いにくいキャラでしょうに…更新頑張ってください! (2018年2月16日 16時) (レス) id: eb873f1f0d (このIDを非表示/違反報告)
のゆり(プロフ) - あ、忘れていました!関連キーワードに「神様の依頼箱」と記入お願いします! (2018年2月6日 22時) (レス) id: b3b81574c1 (このIDを非表示/違反報告)
のゆり(プロフ) - 早速書いていただきありがとうございます!面白そうです…!募集企画の方に貼らせていただきます! (2018年2月6日 21時) (レス) id: b3b81574c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朝猫。 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年1月5日 17時