教室のドア開けたら机の上に女の子が寝てた。【瀬呂範太】

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「ねぇ〜はんたく〜ん…」

『まーたバクゴーの事か〜？』

「うん…どーしたら気づいてくれるかなぁ〜？」

『ん〜…

あっ、あいつの近くにあるものになんかするとかは？』

「あ、いいね！やってみる！！」

Aのその発言以来、

1のAは、

度重なるポルターガイストに襲われ、この教室に霊が住み着いていると、
クラス中、いや、学校中で噂された。
まぁ原因を俺は知ってるわけなんだけどね笑

耳「バクゴー、あんた絶対憑かれてるよ…」

爆「ア"ァ''！？」

芦「それな！！だってポルターガイスト的なのが起こんのバクゴーの周りばっかじゃん！！」

爆「変なこと言ってんじゃねぇぞ黒目！！」


放課後

「あ、そーいやバクゴーくん私の存在に気づいてくれてたみたい！！」

Aは嬉しそうに話す。なんかむかつく。

『ガッツリ幽霊扱いされてたけどな笑』

「…………」

あ、やべ。

「……なんで……私は……ここにいるのに……いるはずなのに……」ｳﾙ…

『わ、悪ぃそんなつもりで言ったんじゃ……』

「うぅ……誰も……分かってくれない……ヒーローになる人達でさえ……」ﾎﾟﾛ…ﾎﾟﾛ…

『あ、泣くなって！』

俺はAに駆け寄り涙を拭ってやる。

「うん……ごめん急にネガティブになって……」

『謝んねぇでいいよ。Aは悪くねぇ。』

「私はんたくんに存在を気づいてもらえて、調子乗ってたのかも……

こーゆー個性だからみんなに気づかれないのは当たり前なのに……」

『なんか今までで、俺と血が繋がってるやつの他で、誰かに自分が見えた時とか、ねぇの？』

「……1度だけ…お父さんが事故で死んじゃった時……」

『っ！！そうか…』

こいつはどれだけの辛い過去を持ってるんだ…

どうにかしてやりたい。どうすれば…




『あ、そうだ！！それだよA！！』

「え……？」



『お前の個性は、

多分、

ものすごく悲しい時か、

ものすごく強い感情を持った時だけ、解ける、

っていうか、姿が見えるようになるんだ！！！！』

「根拠は？お父さんが死んじゃった時のことだけ？」

『あぁ！！』

「自信満々に言わないでよ！笑」

『とにかくダメ元でやってみるっきゃねぇ！！バクゴーの前でなにか強い感情を抱いてみろ！！したら見えるかも！！』

「わ、わかった！！明日やってみる！！」

『おう！！』


これで見えて、A組のみんなと仲良くなったら、俺はこいつの、特別な存在じゃなくなんのかな……

そんな不安と共に、俺は帰路を歩いた。

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