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「あ゛ぁ?」
「ツナにもあの茶髪の少年にも手は出させない」
「いい度胸だなぁ、女相手でも容赦しねえぞぉ!!!」
男の剣を警棒1つで捌いてみせるA。だが男に反撃することは出来なかった。あくまでも捌くだけ。
「守るだけかぁ!?」
「誰もあなたを倒すとは言ってないんで!!」
そう叫ぶAに少々の怒りを見せる男。剣に仕込んでいた火薬でAを吹き飛ばす。
男の一挙一動に警戒していたとはいえ、相手は"プロ"である。
「女の割には善戦だったんじゃねぇかあ゛? だがもう終いだ。死ね」
男の剣がAに刺さる寸でのところでツナが死ぬ気弾を撃ち込まれ、あのグローブで男の腕を掴んだ。
「ロン毛!! 死ぬ気でおまえを倒す!!」
「う゛お゛ぉい……なんてこった……死ぬ気の炎に、このグローブのエンブレムは……」
男は頭と言葉で状況を速やかに整理していく。
「まさかお前、噂に聞いた日本の……そうか、お前と接触するために……ますます貴様ら何を企んでんだぁ!? 死んでも吐いてもらうぞぉオラァ!!」
「うおおおお!!」
あまりにも実力差が違いすぎる。
ツナの5分間の死ぬ気モードがいつもより早く切れたようにAは錯覚した。
「う゛お゛ぉい、いつまで逃げる気だぁ!? 腰抜けが!! 女の方が戦っていたぞぉ!!」
「わ! うわああ!!」
「ツナ!! ごめん! 文句は後で聞く!!」
「えっ!? うわっ、わわっ!?」
Aはツナを抱き上げ、少年は煙幕を張って男からの逃走を試みた。
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作者名:うがつ | 作成日時:2022年9月22日 23時