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「コロネロ!」

「師匠! もう京子と寝ている時間のはず……」

「だからお眠だぜ、コラ! だがカエル乗せたチビの……正体がアルコバレーノかどうか、見極めねえとなんねぇからな」

「やっぱり気になったんだな」

「Aの時は赤ん坊じゃないから気づかなかったが……」


ふらり、と不安定になったコロネロをAが受け止める。


「大丈夫?」

「悪いな、コラ」


コロネロの相棒である鷹のファルコもばさりと少しだけ羽ばたいてAの肩にとまる。


「まあ、私は色々と特殊だから……」


ある程度人数が集まったところで試合が始まろうとする。


「よし、では円陣行くぞ!!」

「え、あ、そ、そーだね」

「いい。いらないよ、そんなの。行ってきます」


クロームはそのまま体育館の中央へと行ってしまった。

上から枠が降りてくる。


「観覧席は同じ館内の指定スぺース内とします。嵐戦と同じように赤外線感知式レーザーが設置されていますので気を付けてください」

「なお、今回の戦闘フィールドは体育館全てで館内のものは何を使っても構いません。加えてこのフィールドには特殊装置は用意されておりませんのであしからず」

「え……? 何もないの?」

「霧の守護者の特性には余計なもんはいらねえんだ」


――無いものを在るものとし在るものを無いものとすることで敵を惑わしファミリーの実態をつかませないまやかしの幻影


「それが霧の守護者の使命だからな」

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作者名:うがつ | 作成日時:2022年9月22日 23時

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