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転校生 ページ18

それからAはバレーの試合も応援はしていたが、道場の時と同じように見るだけで特に深く関わることはしなかった。

変に関わりすぎるとリボーンに目を付けられると思ったからだろう。

現にAはつい昨日までリボーンにつけられていた。

あまり目立たず、それでいて調整役として頑張る。かなり難しいことだと思うが、それがAに課せられた使命なのだからしょうがない。

ため息のひとつでも吐きたいのを堪えてAは教壇の方に目線を動かす。


「イタリアに留学していた、獄寺隼人君だ」


先生が簡単な紹介をすると、すぐに獄寺は不機嫌そうな顔をしたままズカズカと歩き、ツナの机を思い切り蹴った。


「ツナ、大丈夫?」

「だっ大丈夫!」

「よかった」


安心したようににこりと笑ったAにつられるようにツナも笑う。

それからツナが教室を出ていくと、その後を追いかけるように獄寺が出ていったことにAは気づいていたがきっとツナはAが付いてくることを良くは思わないだろう。

どうするべきか、苦渋の末にAは陽がよく当たる屋上へと向かった。

これからのことをぐるぐると考えているうちに暖かい日差しが気持ちよくてAは呑気に船を漕ぎ始めてしまう。

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作者名:うがつ | 作成日時:2022年9月18日 16時

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