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Aは集団の中を緩やかに後退しながらヒソカと距離を取る。
十分離れたかな、と気を緩めた瞬間、
「なああんたもそう思うだろ！？」
「何の話！？」
後ろから怒鳴るように話しかけられて声が裏返った。
「このガキのスケボーはズルだって話だよ！」
そう喚くのは長身スーツの男――もっと試験に向いた服装はなかったのか――、「このガキ」はどうやら少し離れたところで平然とスケボーに乗る銀髪猫目の少年。
その横で呆れた顔をしている金髪の人物と、件の少年と親睦を深めている様子の黒髪は連れだろうか。
「……いや、いいんじゃない？ ただついてけばいいんでしょ」
スケボーがズルならそもそもAは生まれからズルいことになってしまう。
「ケッ！ どいつもこいつも」
「連れがすまない……」
「大丈夫。すまないと思うなら名前教えて欲しいな」
なんだこいつという顔をしたが、その――彼だか彼女だかわからない顔をしているその人は、律儀に答えた。
「クラピカだ」
「はいはい！ オレゴン！」
「……キルア」
何も連鎖的に名乗ってほしいわけじゃなかった。
「どうも。わたしはA。A＝ゾルディックだよ」
「……なに。あのゾルディックだとでも言う気？」
「そうだよ。わたし長女なの」
「ふーん……」
キルアと名乗った少年は睨むようにAを眺めて、ふいと顔を背けた。
何だろう、とAは首を傾げる。
「……で、おっさんは？」
「おっさ……これでもお前らと同じ十代なんだぞ！ オレはよ！！」
「うそぉ！？」
「……えっ？」
「あーどいつもこいつも！！」
おっさん呼ばわりしたキルアのおかげで、スーツ青年の心をいたく傷つける代わり、人は見た目によらないということを学んだ。
ちなみにレオリオと言うらしい。
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海野(プロフ) - sakuさん» そのとおりですね。指摘ありがとうございます、記述を訂正しました。 (2019年4月9日 8時) (
レス) id: 542ac62a81 (このIDを非表示/違反報告)
saku(プロフ) - すみません。ページ12で『白日の詐欺師』にも隠は効くっていうの、そもそもの能力発動条件をクリア出来てないんじゃないでしょうか？纏以外使えないという条件でしたよね？間違ってたらすみません！ (2019年4月7日 12時) (レス) id: 7af2b9ccfb (このIDを非表示/違反報告)
海野(プロフ) - sakuさん» コメントありがとうございます。心外ピエロの作者と個人的に交流があるのですが、sakuさんがどちらにもコメントをくださっていてびっくりだねという話をちょうどしておりました。いいですよね。続編も続けられるよう頑張ります！ (2019年2月3日 8時) (レス) id: 2600401e00 (このIDを非表示/違反報告)
saku(プロフ) - 心外ピエロ私もよんでるんですが…いいですよね！あと、更新お疲れ様です。相変わらずとても面白かったです。 (2019年2月2日 22時) (レス) id: ee214ae639 (このIDを非表示/違反報告)
海野(プロフ) - 操菜 荘椏さん» コメントありがとうございます。これからも頑張ります。 (2019年2月2日 19時) (レス) id: 2600401e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海野 | 作成日時：2019年1月16日 13時
