story mafia 11 ページ13
Aside
リ「な、何で俺の名前･･････。」
『おいおい、忘れちまったのかぁ？
あの時、目が合ったじゃねぇか。』
リ「っ！！ やっぱり･･･。」
確信なかったのかよ･･･。まぁ、良いや。
俺はリタに向かって言った。
『お前、此奴らが死んだら居場所無いだろ？
選ばせてやる。
一、マフィアの仕事を見たものとしてここで死ぬ。
二、俺の直属の部下になってマフィアで生きる。
･･････どっちの方が良いか解らねぇ程馬鹿じゃねぇだろ？』
リ「･･･っ、何で･･･」
『あ？』
リタが小さく何かを呟いた。
「･･･何で、俺をマフィアに入れようとするんだ？」
『･･････････････････』
リタの目には、溢れんばかりの涙が浮かんでいた。
「･･･女に、男に、･･･人に･･･言われて来た。
『愚図』、『塵』、『バケモノ』、･････････
なぁ、俺にはアンタが何か企んでいるようにしか思えない。
何で、俺なんかを、･････････」
『･････････ッ･･････』
嗚呼、
裏社会に繋がってる俺たちと同年代の餓鬼なんて、大体言えない過去がある。
此奴は、虐待された挙句の果て売られたんだろう。
虐待、売買、誘拐、暴走、犯罪、･････････。
どうして、自分なんだ。俺が間違ってんのか？
そうやって最初は自暴自棄、疑心暗鬼になる。
こんなふうに感じるのは自分だけで良いと、我慢する。
怒りを、十分に溜め込む。
此奴は今ここだ。まだ、自分しか恨んでない。
この先の段階に来い、俺と同じように。
何が児童ポルノだ。何が警察だ。何がヒーローだ。何が人間だ。
軈て、世の中を、他人を恨むようになる。
それで良い、そうやって怒り狂い、憎め。
然して、そんな自分の存在を知らない偽善の塊を捻り潰せ。
強くなれ。
嫌悪、憎悪から来る力は凄まじい。
やっぱり良い、此奴は強くなれる。
『･･････お前は、俺にそっくりだよ。』
リ「っ！？」
『辛ぇだろ。苦しいだろ。我慢しなくていい。
お前のその考えは間違ってねぇ！！
間違ってんのはこの世界だ！』
リ「っ！！！」
ﾎﾟﾛｯ
大粒の涙がリタの頬から零れ落ちた。
･･･もうちょいで堕ちるな。
『俺と共に来い！ リタ！』
続く (更新停止中)
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作者名：カップケーキ | 作成日時：2019年4月27日 17時
