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映画はたぶん中盤ぐらいまできている。
浮「A。」
申し訳なさそうに呼ぶ。
浮「ごめん、トイレいきたい。」
私が席の内側に座っているので、席を立たなければ、先輩は出れない。
さっき、調子に乗って、抹茶オレのタピオカのLサイズを頼んで、全部飲みきっていたのがいけなかったみたいだ。
「全然平気ですよ。」
先輩は申し訳なさそうに、ペコペコしながら、トイレにいった。
ふと、前のほうのシートを見ると、風雅君と尚ちゃんが手を繋いでいた。2人の影が並んで見えて、また胸がズキズキした。
もしも、私がデートに誘えていたとして、風雅君は手を繋いでくれたんだろうか。
昔はよく、手を繋いで、遊びに出掛けていた。
周りの子よりも体が小さい風雅君を守ってるつもりだった。でも、あの約束をしてくれたとき、まだ自分より小さい風雅君が頼もしく見えた。
今は、私よりも大きくなった。
運命ってあるんだって思ってた。
でも、風雅君は覚えていないって言っていた。
やっぱり、私は運命の人なんかじゃない。
プレゼントくれたり、久しぶりに悪態ついたり、嬉しかった。隠そうとすればするほど、風雅君の感情が自分に向いていないことがわかって嫌になった。
浮「泣いてるの？」
自分でも、わからないうちに涙がでていたみたいだ。
「すみません、席、どうぞ。」
浮「外出よっか。俺、やっぱり、ホラー映画苦手みたい。」
先輩はそういってまた、私を連れ出してくれる。あんまり、人がいないところに連れてきてくれた。そして、何も言わずに泣き止むまで待っててくれた。
浮「ね、ゲーセン行かない？」
「あの、理由とか聞かないんですか？」
普通、泣いてる人を連れ出したら、理由を聞いて慰めたりすると思っていた。だから、先輩の反応には驚いた。
浮「聞かなくてもわかるよ。Aが悩む理由なんていつも一緒でしょ。話聞いたほうが楽なら、話聞くよ。それか、ゲーセン行くか。」
話して楽になるようなことじゃないし、先輩は言わなくてもわかっているような気がした。それに、謎のゲーセン推しが面白くて、ゲーセンを選んだ。
「ゲーセン行きたいです。」
浮「そうこなくっちゃ。」
私達はゲーセンに向かった。
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涼音(プロフ) - spuare2の更新楽しみにしてましたが、消してしまったのならしょうがないですね。把握します！これからも頑張ってください (2019年11月25日 17時) (
レス) id: 8c6c513fbc (このIDを非表示/違反報告)
ぴーちぃ(プロフ) - 更新お疲れ様です！ (2019年10月31日 0時) (レス) id: 1a39a279d3 (このIDを非表示/違反報告)
けーぽ(プロフ) - ドキドキが止まりません！次の更新楽しみにしてます！ (2019年9月8日 16時) (レス) id: 386d70d567 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：田中 | 作成日時：2019年9月6日 22時
